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dark of exorcist 〜穢れた聖職者〜
第18話「パトリック・キリシマペア 風の悪魔再び」
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ったことに気づく。
キリシマはじっとある一点を見つめている。キリシマが纏う空気が劇的に変わった。
その空気を一言で表すなら………………殺気。

パトリックは全身から血の気が引いた。
自分と同じ人間が、一体どうしたらこんな殺気を放つことが出来るのだろうか。

「……………………見ろ」

パトリックはキリシマの視線を辿って、同じ方向に目を向けた。



そこには、黒いYシャツを着た灰髪の若い男。
2人はその男に見覚えがあった。





「………………フォカロル!!」


べリアルと対立していた“風の悪魔”。
何故、こんな所にいる?

「………………追うぞ。追って奴を斬り殺す」

キリシマはカフェの飲食代をテーブルに叩きつけ、早足でフォカロルの後を追い始めた。
パトリックも飲食代をテーブルに置き、キリシマの後を追う。




「早いな、アイツ………」

歩いているにも関わらず、キリシマの歩行速度は信じられないくらい早い。

「あれ、アイツ走ってない?」

パトリックが気づいた時にはもう遅かった。
キリシマは歩くのをやめ、走ってフォカロルを追い始めた。
歩きですら追いつけないのに、走られてはもう敵わない。

「ちょっと待…………早すぎだろアイツ!」














フォカロルは人気の無い工事現場のような場所で足を止めた。
周囲に見えるのは、工事の過程で出た瓦礫の山と、最近も使われていた重機。

「………………いつまで付いてくる気だ? 悪魔狩り」

フォカロルは心底鬱陶しそうな表情を浮かべながら言う。
その後ろから出てきたのは、左手に日本刀を持ち、眼に殺意のみを宿した悪魔狩り。

「………………殺し損ねた奴を見かけたものでな」

「そうか、貴様も同じことを考えていたのか、奇遇だな」










「…………………今度こそズタズタに斬り刻んで……肉片に変えてやる」


「…………地の果てまで吹き飛べ、屑が」
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