―振り子の担い手―
[10/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
がら答えた。
「こちらが死ぬか相手が死ぬか……ドキドキするだろう?」
――その台詞と共に天空に掛かる光のアークが再始動し、ペンデュラムが揺れるとともに、魔法陣が光輝いていく。三回目となるペンデュラム召喚と、その戦士長の言葉から……奴は、このターンで決着をつける気だと悟る。
「ペンデュラム召喚――《マシンナーズ・フォートレス》!」
そして天空の魔法陣からペンデュラム召喚されたのは、機械仕掛けの要塞こと《マシンナーズ・フォートレス》――それが三体。ペンデュラム召喚の本領である、大型モンスターの大量召喚が存分に発揮されていた。
《マシンナーズ・フォートレス》。攻撃力は2500と、最上級モンスターとしては少し物足りない数値ではあるが、この状況ではその攻撃力でも充分に脅威。機械族モンスターを捨てて特殊召喚する効果を始め、低い攻撃力を補って余りあるその優秀な効果は、戦士長のデッキである【ガジェット】――いや、【マシンガジェ】に相応しい。
……《グリード》が発動するエンドフェイズまで、その《マシンナーズ・フォートレス》三体と《グリーン・ガジェット》二体の攻撃に耐え抜かなくてはならない。加えて、《マシンナーズ・フォートレス》を絶対に破壊してはならない、という条件付きでだ。何故かというと《マシンナーズ・フォートレス》の第二の効果として、破壊時に相手のカードを一枚道連れにする効果がある……その効果で《グリード》を破壊されてしまえば、俺にはもはや勝ち目はない。
俺に残された手段は、攻撃表示の《連弾の魔術師》、セットモンスター、一枚のリバースカード。これらで、戦士長の総攻撃から自身のライフと《グリード》を守り抜くこと……!
「どうだ? この生きるか死ぬかの瀬戸際……わくわくするだろう?」
「……全くもって伝わらないね」
今の自分の気持ちが伝わらないことに落胆するポーズを取る。こちらとしては、今からのことの緊張状態でそれどころではなく――戦士長は面白くなさそうにしながらも、笑って機械族たちに攻撃を命じる。
「バトル! まずはマシンナーズ・フォートレスで連弾の魔術師に攻撃!」
遂に始まった運命のバトルフェイズ――第一の攻撃は、マシンナーズ・フォートレスの一体からの、こちらの戦線をずっと支えてきた《連弾の魔術師》への攻撃。
「速攻魔法《ゲーテの魔導書》を発動!」
《グリモの魔導書》で手札に加えていた新たな魔導書が発動すると、墓地から今まで発動した二枚の魔導書がフィールドに現れ、《ゲーテの魔導書》に吸い込まれていく。《ゲーテの魔導書》は、魔導書を生贄にし新たな力を発揮する魔導書……吸い込まれた魔導書は、二つ。
「墓地の魔導書を二枚除外することで、攻撃してきたマシンナーズ・フォートレスを
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ