―振り子の担い手―
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ん?」
リバースカードを破壊して心置きなく攻撃しようとするが、戦士長の思惑とは違いデッドリボルバーは動こうとはしない。いや、正確には動こうとはしないのではなく、どうやってもその場から動くことは出来なかった。
何故ならば、起動兵士デッドリボルバーに……いや、戦士長のフィールドには、亡霊たちが蠢き機械の動作を止めていたからだ。所狭しと亡霊たちは暴れあい、デッドリボルバーは攻撃どころではない。
「これは……?」
「……お前がさっき破壊したカードの効果さ」
墓地から一枚の罠カード――先程戦士長の《ナイト・ショット》によって墓地に送られていた、《ゴーストリック・ナイト》のカードを戦士長へと見せつける。セットカードを破壊したからと言って、必ずしも、その攻撃が通るわけではないということを。
「《ゴーストリック・ナイト》は相手に破壊された時、相手モンスターの攻撃を封じる」
「くくく、なるほど。カードを一枚伏せ、ターンエンドとしよう」
起動兵士デッドリボルバーを始めとするモンスターの総攻撃が、結果的に自分の魔法カードによって失敗に終わったというのに、戦士長は楽しそうにくつくつと笑う。そんな態度に苛立ちながらも、まずはドローするべくデッキに手を伸ばす。
「俺のターン、ドロー!」
俺のフィールドは、主力モンスターとなっている《連弾の魔術師》にダメージ源の永続罠《グリード》。ライフポイントは残り2800で、手札は今ドローしたカードを含めて三枚。
……対する戦士長のフィールドには、グリーン・ガジェットが二体にレッド・ガジェット、起動兵士デッドリボルバー。ペンデュラムモンスターである《魔術師》が二体に、モンスターが破壊されたら一枚ガードをドローする《補給部隊》にリバースカードが一枚。ライフポイントは3100で、手札は残り二枚……だが、ガジェット族と補給部隊の特性上、ほぼその手札は尽きることはない。
……要するに不利な状況ではあるが、絶望的という訳ではない。一つが永続罠《グリード》と永続魔法《補給部隊》の存在で、その効果が合わさって、戦士長はモンスターが破壊されたら500ダメージを受けることとなる。さらに、確かにガジェット族は脅威だが、そこまで単体で通用するステータスではない。故に、連弾の魔術師でもガジェット族とは充分に渡り合える。
……そして最後に、この《連弾の魔術師》というモンスターの存在、だ。
「俺は魔法カード《ヒュグロの魔導書》を発動!」
俺が新たに発動したのは『魔導書』というカテゴリーのカードの一種の、《ヒュグロの魔導書》。その書に記された効果は単純明快、自分フィールド場の魔法使い族モンスターの攻撃力を1000ポイントアップさせることだ。俺のフィールドには《連弾の魔術師》
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