―振り子の担い手―
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減っていることと、フィールドにモンスターがセットされているということ。
「マシンナーズ・フォートレスの攻撃時、手札から《ゴーストリック・ランタン》を特殊召喚した。ゴーストリック・ランタンは、直接攻撃時に相手モンスターの攻撃を無効にした後、フィールドにセットされる」
確かにフィールドに何もないが、残された手段は手札にある。《ゴーストリック・ランタン》は《速攻のかかし》と同じように、手札から誘発し相手の攻撃を防ぐモンスターであり、俺に残された最後の手札でもあった。
だがこれで、戦士長の五体のモンスターは全て攻撃を完了し、俺のフィールドには永続罠《グリード》が健在……エンドフェイズ時に、戦士長に向けて1500ポイントのダメージを与えることが確定する。
……そんな状況でも戦士長は……笑っていた。心底、楽しそうに。
「クックック……最後に残された手札が逆転の手、というのは有るものだよ……本当に……」
その戦士長の言葉は、最初は俺の《ゴーストリック・ランタン》に向けられたものかと思った。確かに、フィールドに何もない状況からの手札誘発で攻撃を耐え、そして勝利を得る……というのは逆転の一手としても差し支えはない。
だがそこで俺は気づいた。戦士長の手札は三枚――内二枚は《マシンナーズ・フォートレス》の効果のコストに使う予定だったのだろう、ガジェット族が二体。……ならば残りの一枚は?
「私は永続魔法《マスドライバー》を発動!」
『残り一枚、敵にとって未知の逆転のカード』が発動されるとともに、戦士長の横に巨大な機械仕掛けのマスドライバーが用意される。マシンナーズ・フォートレスの大砲よりも巨大なソレは、モンスターを敵に撃ち出すためのマシーンだ。
「《マスドライバー》の効果! モンスター一体をリリースすることで、相手ライフに400ポイントのダメージを与える! グリーン・ガジェットをリリース!」
「があっ!」
遊矢LP1900→1500
セットされた《ゴーストリック・ランタン》をすり抜けて、マスドライバーにセットされた《グリーン・ガジェット》が俺に痛烈な一撃を与えて自壊する。
「そら、二発目のマスドライバーだ!」
遊矢LP1500→1100
先程と同じく《マスドライバー》に発射された《グリーン・ガジェット》が、一度目の攻撃を食らってよろめいていた俺に直撃し、俺はそのまま近くの壁に叫び声を出す余裕もなく叩きつけられる。
これから起きることはもう変えられない……手札もなくフィールドにも何もなく、もちろん墓地にも何もない。俺の残りのライフポイントは1100で、一度に400ポイントのダメージを与えるマスドライバーは後、三回の起動が出来る。
わざわざ懇切丁寧に説明するま
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