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落ちこぼれの皮をかぶった諜報員
 第7話 「3大危険地域」
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模擬戦に付き合ってくれよ」

(しまった。雄一の事をすっかり忘れてた。皆に口止めしておくべきだったかな)

なんとか言い訳を考えている時に呼び出しのチャイムが鳴る。

『こらあああ!! 1−Aの石川と天原とかいう奴!! さっさと教務科にこいや!!』
あいかわらず、すごい呼び出し方だな……。



「げええ!!  蘭豹!? なぜ呼び出しが!? しかも教務科ってシャレにならんぞ!!」
雄一が酷く怯えている。まあ、確かに教務科は強襲科、地下倉庫と並ぶ東京武偵高の「3大危険地域」と呼ばれている。でも雄一、君は強襲科だよね?

「ゆ、雄一。呼び出されたからには行かないと……」
「そ、そうだな……お前がいる分、1人で行くよりはマシだ」





教務科――

「てめえらを呼んだのは他でもない! 今度のアドシアードで地下倉庫の警備をしてもらう!! もし、なにかあったら、この島が吹き飛ぶ前にてめえらを殺すからな!!」

「「なっ!!」」

「ふ、ふざけんじゃねーよ!! 地下倉庫って「3大危険地域」じゃねーか!!」
「そ、そうですよ! 大体、なんでランクが低い僕たちにそんなことを任せるんですか!?」

ガチャッ!

「「!?」」

「ガキども……あたしに口答えするとはいい度胸だな? 特に石川、お前はもう少し教育が必要らしいな……?」
S&W M500を僕たちに向けて威圧してくる。あんなものをくらったら確実に昇天する……。

「「す、すみません……」」
「何!? 聞こえねーぞ!!! ガキども!!!」
「「すみませんでした!! 命に代えても、地下倉庫を守ります!!!」」



「はあ……マジかよ……」
「雄一……諦めよう……」

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