暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth3そして結末への旅が始まった〜Per aspera ad astrA〜
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騎士団を引き連れて王都に帰っていった。姿が見えなくなるまで見送り、あまりにも長く感じた一日は終わりを告げる。
「エリー!」「エリーちゃ〜〜ん!」
「モニカっ、ルファっ!」
わたしと同じカール先生を師事していた医師見習いのモニカとルファが駆けてきた。3人で抱き合ってお互いの無事を喜び合う。オーディンさんの言っていた通り、2人は怪我1つなかった。しばらく抱き合って、モニカとルファがオーディンさんの姿を見つけた途端、
「オーディンさんっ、助けてくださってありがとうございましたっ」
「すごい魔導でしたっ。というかあれだけの怪我を治した治癒魔法って何ですかっ?」
きゃあきゃあ騒ぎながら詰め寄った。オーディンさんの肩に座るアギトがビクビクしていて可哀想。オーディンさんもタジタジな様子。わたしは「オーディンさんが困ってるでしょっ」と止めに入る。多くのモノを失って、でも得ることもあった今日という忘れえない日。
(父様、母様。わたしは、アムルと共に生きていきます。だから見守っていてください。2人が愛したアムルは、娘のわたしが絶対強くしてみせますから)
わたし、エリーゼ・フォン・シュテルンベルクは、空に向かって誓いを立てた。
†††Sideエリーゼ⇒????†††
幾百年と続く、終わり見えない永き旅。我らは多くの人間の手を渡り歩き、その都度、我らを手にした者を主として我らは仕え、主の命の下に戦場を駆け、数多の人命を奪ってきた。
我は呪われし魔導書。人間は我らの力を欲し続ける。覇道を歩みたいがため。しかし待ち受けるのは逃れることの出来ない破滅の道。
あとどれだけ命を奪えばいい? あとどれだけ騎士たちに苦しみを背負わせればいい? あとどれだけ旅を続ければいい? 誰か教えてくれ。誰か騎士たちを救ってくれ。
「・・・我は闇の書。無限に旅をする呪われし
魔導書
(
もの
)
・・・」
どうか次代の主が、我が一部の騎士たちに、ささやかでも構わない幸福を与えてくれる者であるように。
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