暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth3そして結末への旅が始まった〜Per aspera ad astrA〜
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と対策を確立するための情報が無さ過ぎる。また失うのか? アンピエルを解除したくなったが、アギトが待っている。それにエリーゼ達の身の安全も確認しなければ。
そう、今は生命を選択するべき。奪っていきたいなら好きなだけ奪っていけ。覚悟を決めて空へと上がり、アギトの居る地点を目指す。アギトと合流する前に街の現状を確認出来た。灰色の甲冑を着た騎士団と、鋼色の甲冑を騎士団が衝突している。

『マイスター、こっちですっ!』

アギトと合流して、灰色の甲冑の騎士団がマサーカー・オルデンの後方支援部隊と教えてもらう。なら鋼色の騎士はアムルの援軍と見ていいか。それを念頭において空から戦闘区域を確認する。戦闘が行われている区域は全部で4つ。その内の1つに「エリーゼ!」を見つけた。
エリーゼと使用人の少女の2人に、民族衣装(アオザイ)のような騎士甲冑?を着た青年が1人。3人の様子からして知り合いのようだ。使用人の少女からはビシビシ殺気が放たれているが、エリーゼが宥めている感じだ。で、その周囲にマサーカー・オルデンの騎士たちが26人。エリーゼ達はおそらく気付いていないな。

「それなら遭遇する前にここから潰すか」

左手の平を地上に向け翳す。ターゲットをロック。術式の構成開始。ランクは中級。効果は攻性。属性は破壊特化の炎熱系。

――舞い振るは(コード)汝の獄火(サラヒエル)――

周囲に展開する火炎の槍。数は26本。1人につき1基だ。また起きる頭痛と胸痛。確定だ、魔術を使うと起きる・・・。

「マイスター? マイスターっ?」

「あ?」

「顔色が悪いですよマイスター・・・」

アギトが心配げな顔をして目の前に居た。「大丈夫だよ」とかぶりを振って、サラヒエルの射出するため号令を下そうとした。しかしここで気付いた。サラヒエルが解除されていて霧散していたのだ。意識しての解除じゃない。最悪な事はそれだけじゃなく、剣翼「アンピエルが!?」解除された。
そうなると、飛行能力を失うことになる。当然、私は真っ逆さまに落ちる。アギトが「ちょっ、ええっ?」といきなり私が落下し始めたことに驚愕の声を上げた。すぐにアンピエルを再発動しようとするが上手くいかない。

「マイスターッ!!」

アギトが真っ直ぐ急降下して来て、私の右腕を取って落下を止めようとした。だが体格差はもちろんのこと落下速度もあり過ぎた。止まらない。アギトが「うぐ」と苦悶を漏らす。アンピエルがダメなら、これでどうだ。大気を魔力で無理やり操作して、真下から突風を起こす。単純な気流操作。だというのに起きる2つの痛み。

(魔術が原因じゃない・・・!? じゃあ一体どうし――まさか!)

自分の体の現状を確認することで1つの推測が立った。そしてその推測通りなら全てに得心がいく
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