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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth3そして結末への旅が始まった〜Per aspera ad astrA〜
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――シュトゥラ王都ヴィレハイム/シュトゥラ城
庭に隣接する外廊を忙しなく駆け回る者たち。それは騎士であり行政者である。そんな彼らを庭から心配そうに見つめている少女が2人。1人は綺麗なブロンドヘアはシニヨン、紅と翠の虹彩異色。顔立ちは幼い。
ビスチェのドレスを着ていて、その物腰は気品が溢れている事から高貴な身分だろう。しかしその少女の体躯とドレスには全くそぐわないガントレットが両上腕部にまで装着している。彼女はオリヴィエ・ゼーゲブレヒト。聖王家の正統な王女だ。
「何かあったのでしょうか・・・?」
「イリュリアがどうのと聞こえましたが、詳細は不明です姫様」
オリヴィエが誰に訊くわけでもなくそう疑問を呟く。しかしその呟きはオリヴィエの近くに控えている、もう1人の少女に届いていた。
肩に掛かるくらいの空色の髪、キリッとした桃色の双眸。顔立ちはオリヴィエほど幼い。身に纏うのはハイネックの白のミニワンピース。前立てや縁には幾何学模様の金の刺繍。ワンピースの上に水色のショートジャケットを重ね着して、両腕に銀の籠手を装着している。腰に纏うのは前開きの水色のオーバースカート。白く美しい足を覆うニーハイソックスにロングブーツと、その上から爪先から膝まで隠す銀の脚甲、という格好。
「イリュリア・・・、それは確かですかリサ」
「はい、間違いなく」
オリヴィエにリサと呼ばれた、オリヴィエ付きの従者である騎士甲冑姿の彼女が頷く。オリヴィエは「イリュリアの名が出たのはあまり良い気がしません」と悲しげに目を伏せた。古き国家イリュリアの好戦的な国の在り方に、オリヴィエは胸を痛めていた。
そんなイリュリアの名が出た事で、彼女にはある予感が生まれていた。シュトゥラにイリュリアが攻め入って来たのではないか、と。リサもイリュリアの在り方を嫌というほど知っているため、オリヴィエと同じ考えに達していた。
「・・・・あ、クラウス」
オリヴィエが1人の青年を姿を見つけて、彼の名を告げる。碧銀の髪、青紫と瑠璃のオッドアイ。シュトゥラを治めるイングヴァルトの王子、クラウス・G・S・イングヴァルトだ。彼も庭に居るオリヴィエとリサに気付き、視線のみで2人に挨拶をした。それを済ませると、騎士数人を引き連れて足早に去って行った。ラキシュ領へ向かうために。
シュトゥラの王子クラウスの率いる一個騎士団はラキシュ領へ向かうために馬を駆る。その道中、彼は王城にて聴き及んだ情報を反芻する。隣国イリュリアの一個騎士団がシュトゥラ・ラキシュ領に侵攻し、ラキシュ領の一画、アムルの街で戦闘を開始。
ここで不審点。イリュリアからシュトゥラへと侵攻する場合、必ず国境のラキシュに入らないといけない。そうなれば間違いなくラキシュの防衛力たる
第一騎士団
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エーアスト
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