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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth2この地にて友となる君に名を贈る〜ReunioN〜
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士はやはり接近戦か。しかし油断はするな。シグナムやヴィータの用に中距離魔法を有している可能性もある。
それに警戒しつつ、“神槍グングニル”を具現させる。ワイリーから驚愕している気配が。何処からともなく武器を出したからの驚愕だな。それでも揺るぎなく緑炎を纏う大剣を振り下ろし一閃。“グングニル”の腹で軌道を逸らして弾き返す。衝撃が凄まじく左手が痺れたが、間髪いれずに横薙ぎ一閃。
甲冑の右わき腹部分を破壊するが、体には届かなかったようだな。手応えが無い。甲冑の破損を気にも留めずに振り上げ一閃を放つワイリー。緑炎を纏っていないため半身ズラしての紙一重で回避し、その場で時計回りに一回転して薙ぎ一閃。

――パンツァーシルト――

ベルカ魔法陣のシールドだ。しかし至高の神秘の塊である“グングニル”の前に、神秘の無い魔法という単なる技術に止められるわけもなく。“グングニル”は容易くシールドを切り裂き粉砕。胸部の装甲を破壊する。また本体へのダメージを逃した。間合いを計るのが上手い。だがもう終わりにさせてもらう。トンっと地面を蹴り、僅かに接近する。

――刻め(コード)汝の天災(ウリエル)――

空いている右手の五指に蒼雷の長爪を作りだし、薙ぎ払うように振るう。射程圏内に入っていたワイリーに直撃。大剣と甲冑を斬り裂き粉砕し、その衝撃で大きく吹き飛ばされたワイリーは、体勢を整える間もなく地面に落下。地面に倒れ伏すワイリーを見つめる。見れば30代くらいの気難しそうな顔をしている男だった。

「私の勝ちだ。生身で逆転できると思うな」

「くっ・・・・間に合わなかったか・・・」

間に合わなかった? 援軍でも呼んだか? まあいい。とりあえずは終戦だ。問題は生かして帰すか殺して終わるか。ワイリーは「殺すがいい。戦場においては殺すか殺されるかの2つなのだろう?」と私を見上げた。死の恐怖は感じていない。真っ直ぐに見詰めてくる。

「恨むなら恨め。憎むなら憎め。それらを含めてお前の命を背負おう」

「・・・騎士として決闘を挑んで敗北した。殺されるとしても恨みも憎しみも抱かん。だから気負うな、オーディン」

ワイリーが静かに目を閉じた。それでも私は背負うよ。この世界に来て初めて騎士と呼べるお前の命だからな。“グングニル”を振り上げる。苦しまずに逝かせるために心臓を一撃で潰す。心臓目掛けて振り下ろそうとしたところでそれを起きた。

――炎塵一閃・零式――

紫色の炎の斬撃。狙いは私ではなく・・・

「オリバー兄上!?」

ワイリーだった。ワイリー以上の火力を有した紫炎の斬撃が彼を呑みこみ、焼殺した。斬撃の出どころである空を見上げる。そこには紫色のベルカ魔法陣の上に立つ一人の男。
刈り上げられた真っ赤な髪に高圧的な栗色の双眸。他の
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