暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth2この地にて友となる君に名を贈る〜ReunioN〜
[5/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
見てくる。大人しくそのまま待っていてくれっ!」

2人を包んでいた魔力障壁を解除。周囲に敵が居ない事はイシュリエルで確認済みだ。プシエルによって開いた所から外へと出て、背に12枚の剣翼アンピエルを発動。一気に黒煙の立ち上る街へと空を翔ける。目指すは街で一番豪華な屋敷。エリーゼは高位の身分だ。おそらく彼女の住まう家はそれなりのモノだろう。

「とりあえずは片付けと行こうか」

目的地と定めた屋敷に向かうまでの間、地上に居る多くの敵性騎士に向け、

――殲滅せよ(コード)汝の軍勢(カマエル)――

600と展開した様々な属性を宿す魔力槍を、「蹂躙粛清(ジャッジメント)」と撃ち放つ。標的は血色の甲冑を着た騎士限定。一発も誤射してはいけない。とは言え長距離戦を最も得意とする私だ。誤射をすることなどありはしない。街中に居る敵性騎士を空から殲滅しながら屋敷上空に到着――と、まずい状況だった。エリーゼと従者らしき少女が包囲され、今まさに討たれようとしていた。

「させるか・・・!」

――護り給え(コード)汝の万盾(ケムエル)――

エリーゼ達と敵性騎士の間に円盾を組み合わせて大盾としたケムエルを展開。ギリギリのところで間に合った。騒然となる敵性騎士たち。私はゆっくりと降下して行き、高度4m付近で停止。

「その娘と先約があってな。それを済ます前に居なくなられては困るんだよ」

そう全員に聞こえるように言う。空を見上げたことで私の姿を確認した敵性騎士たちから緊張が伝わってきた。私はエリーゼへと視線を移し、「命を救ってくれた恩を返す前に死ぬのはやめてくれ、エリーゼ」と微笑みかける。エリーゼの目は泣き腫らしたのか真っ赤で、先程までの気丈さがサッパリと無くなっていた。

「オー・・・ディン・・さん・・・!」

うわ言のように私の偽名を言うエリーゼ。頷くと、エリーゼの目に強い光が宿った。そして「助けてくださいっ、オーディンさん!」と必死の形相で懇願してきた。断るという選択肢は私に無い。コクっと頷いて、

「ああ、任せろ。これより一方的な殲滅戦を見せてあげよう」

左腕を空に突き上げる。敵性騎士たちの視線は空には向かなかった。真っ直ぐに私を注視している。完全に私を警戒しているようだ。

「命の恩人の願いにより、これより貴様たちの掃討を開始する」

――懲罰せよ(コード)汝の憤怒(マキエル)――

蒼い閃光と火炎と雷光で構成された3頭の龍、マキエルを生み出す。そのまま剣翼アンピエルを解除し、地上に降り立つ。せめて同じ土俵に立たなければな。一斉にざわつき始める敵性騎士たち。それらを気にも留めずにエリーゼに「君の友達らしき2人は無事だ、安心してくれ」と報せる。

「本当ですかっ? よかったぁ・・・
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ