暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth1ベルカに立つ魔術師〜Advent, Ancient MagE〜
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出た。そして手には銀の鍵。「アインホルン、起動」と告げると、銀の鍵はレイピアになった。アンナの武装・“アインホルン”だ。アンナは戦う気だ。殺しの玄人を相手に。ダメ。止めないと。アンナじゃ勝てない。殺されちゃう。
「げほっげほっ。逃げるんだエリーゼ! アンナっ、エリーゼを逃がすんだっ!」
「っ!――父様・・・!」
死神騎士団の背後に、血塗れの父様が居た。他にもアムル防衛騎士団の人たちが8人。その全員の騎士甲冑はボロボロで、無傷のところなんてどこもない。それでも父様は大剣を構えた。アムル防衛騎士たちもそれぞれ武器を構えた。自分たちより強くて数の多い死神騎士団と戦うために。街を守るために、大切な人を守るために。
「行けぇぇぇーーーーーッ!」
父様が叫んで、アムル防衛騎士団と一緒に死神騎士団に突っ込んだ。わたしは「父様!」って叫ぶしか出来なくて、「旦那様、御武運を!」って言ったアンナに手を引かれて馬小屋へ。こんなのってないよ。いろいろ衝突したけど、でもそれはいつか仲直りできるって思っていたから。それなのに、もう父様とは会えない。喧嘩したままで、こんな形でお別れなんて。
「父様ぁぁーーーーーーーっ!」
中庭から悲鳴が聞こえてきた。防衛騎士団の人たちの声。たった8人しか残ってなかった。100人は居るはずの防衛騎士団なのに。遅れて「生きろエリーゼぇぇーーーーーーーっ!」という父様の叫び。視界が涙で滲んでなにも見えなくなる。父様も・・・・・・死んだ・・・。アンナが「エリーは生きて、絶対に!」って言ってわたしの手を離し、中庭に戻ろうとした。
「アンナ!」
「追手の足止めを誰かがしないとダメだから」
アンナはここで死ぬ気だ。いや、そんなの。一人ぼっちになっちゃうよ。わたしは「わたしを独りにしないでアンナお姉ちゃん!!」って思わず昔の呼び方でアンナにしがみ付く。アンナを見殺しにしたくない。だったらわたしも一緒に死ぬ。
「見つけたぞっ!」
「「っ!」」
死神騎士団の連中が追いついてきた。返り血で真っ赤になってる甲冑。あの血の中に、父様の血が混じっているんだ。死の恐怖から憎悪へと変わる。わたしにも戦う術があれば、一矢報いるくらいは出来るのに。わたしは、無力だ。
「民には出来るだけ犠牲は出さないようにしてある。労働力は必要だからな。だからアムルを統べるシュテルンベルク最後の人間よ、安心して生を終えるがいい」
「・・・・ふざけるな・・・、ふざけるなっ!」
アムルの民が奴隷にされると判って、何を安心しろって言うんだ。アンナが「エリーには指一本触れさせない。私が相手になってやる」って前に出た。
「下手に希望を抱くなお嬢さん。お嬢さん達の人生は、ここで終点だ」
死神騎士団の将らしき男が右
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