暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第46話 王都の休日? 休んでないのに休日?
[14/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
んでいました。2人で歩いて買い食いするだけでも楽しかったのです。売ってるアクセサリー類は、今後の参考にカトレアと意見を交換しながら見て回りました。

 気をつけなければならないのは、スリは引ったくりだけと思っていました。

「美しいあなたの名前を、ぜひ教えていただけませんか?」

 これで何人目でしょう。こんなにカトレアの美貌にひかれた勇者(おとこ)が来るとは思いませんでした。カトレアも最初の数人は丁重にお断りしていましたが、私との時間を削られるのが気に入らないのか、だんだん対応がぞんざいになって来ています。

 私がもう2〜3年早く生まれていれば、男避けとして十分になるのにと悔しく思います。

 それにしても、今回の羽虫(おとこ)は本当にしつこいです。ゆっくり食事も出来ません。

「先程から何度も言っているだろう。あなたのような美しい女性には、僕の様な男が相応しいのだよ」

 歳は20代前半くらいで、少し太っていて顔もイマイチです。筋肉の付き方と足運びから、接近戦はド素人である事が分かりました。目を見た感覚と纏う雰囲気から、ドットクラス……良くてラインクラスと思われます。身なりはそこそこ良いので、爵位持ちのボンボンなのかもしれません。

「私は婚約者とデートを楽しんでいるのです。邪魔ですから何処かへ行って欲しいですわ」

「!?」

 ようやく羽虫(バカ)が黙ってくれました。と言うか、その断り方は私に矛先が向きますね。案の定、こちらに詰め寄って来ました。

「今すぐ婚約を破棄したまえ」

 突然何を言っているんだこのバカは。私が呆れていると、それを怯えていると勘違いしたのか、暑苦しい高笑いを始めました。ハッキリ言ってウザいです。

「五月蠅いから消えてください」

 実は私も相当イライラしていた様です。

「インゴルシュ伯爵家の人間に無礼な!!」

 身なりが良いと思ったら伯爵家の人間か。インゴルシュと言えば、ヴァリエールとクルデンホルフの間にある領地の一つだったはず。あの辺りは治安も悪く、これと言った特産品も無いので、領地経営が相当厳しいはずです。こんな所で遊んでいて良いのでしょうか?

 そう思って見ていると、突然バカが杖を抜き放ち見せつける様に詠唱を始めました。それを見た平民達が悲鳴を上げ、周りが騒がしくなります。

「何考えてんだこのバカは!!」

 私はあわてて立ち上がり、横隔膜の辺りに拳を叩きこみ詠唱を中断させます。そしてそのまま後ろに回り込むと、手刀を首筋に叩き込み気絶させました。

「ギル。お見事」

 私は念のためバカの杖を折り、絶対に魔法が使えない様にしておきます。

「貴様たち何をしている!!」

 そこへ衛兵が3人駆け付けてきました。魔
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ