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とある英雄の学園生活
第37話 朝からカレーライスはちょっと……
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 ネイとシェリルさんの作った料理は期待していた以上にうまかった。
 ネイが作るので心配していたが……
 お店を開いて商売出来るレベルだ。
 これほどおいしい料理は久しぶりだった。

 食事が終わりみんなでお茶を飲んでいるとネイと目が合いにこやかに微笑み、
 
 「どう、私も成長したでしょう」
 
 ああ、かなり成長したよ。
 一緒に旅をしていた時とは大違いだよ。
 『死の料理人』の異名をもつネイがあれほどの料理を作ったのだ。
 だから俺はちゃんと言わないといけないよな。
 
 「美味しかったよ、本当に……ありがとうネイ」
 
 俺の答えに満足したみたいでネイは顔を輝かせている。
 
 「美味しかったです」
 
 アリスも笑顔で答える。
 
 「アリス、ありがとうね」

 俺とアリスの言葉にシェリルさんはネイに自分の肘をネイに突き、
 
 「ネイ様、キラ様に美味しいと言っていただき良かったですね」
 
 「別にキラのために上手くなったわけじゃないわよ」
 
 ……ネイはツンデレだったか?
 たしかクーデレだった気がするんだが。

 「素直じゃないですね。」
 
 ネイは俺にソッポを向く。
 シェリルさんはネイの態度を見て微笑んでいる。
 シェリルさんは俺に近づき耳元で俺にしか聞こえない音量で
 
 「ネイ様はキラ様のために頑張って料理の修行をしていたんですよ」
 
 「……そうか」
 
  俺はその言葉を聞き恥ずかしくなった。
 
 「シェリル、キラに近づきすぎ」
 
 ネイは不機嫌な顔になっていた。
 
 「はいはい、ネイさまの大事な人に気安く近づいてしまいまして申し訳ございませんでした」
 
 「うっ、そんな……」
 
 ネイは何か言いたそうだったが言葉を飲み込んだみたいだ。
 シエリルさんは笑いながら俺から離れた。
 
 「あれ?キラ顔が赤いよ?」
 
 アリス、そこは見ないふりをして欲しいんだが。
 魔人2人とシェリルは俺とネイを見て笑っている。
 気まずいなここは逃げるか。
 
 「ん……気のせいだよアリス。 そうだ、俺風呂に入ってくるよ」
 
 俺は駆け足で風呂場に逃げた。

 1時間後。
 風呂からでるとネイとシェリルさんはいなかった。
 あたりを見回したがいない。
 客間に行ったのかな?
 シヴァがちょうど通りかかったので聞くと

 「ネイたちは客間?」

 「いいえ、今日は帰られました」

 「帰った?」

 「はい、引越しの準備をすると言って帰られました」

 今日から住んじゃなかったのか。

 「いつからこの屋敷に住むんだ?」

 「来週の日曜日からと言っていました」
 
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