第一章・その名は邪王真眼 小鳥遊六花(高校一年間)
第六話
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丈夫か?」
「ああ。すまない・・・」
魔を消滅させた後、倒れてしまったブラッチャーが身体を起こすのにACトレインは手を貸した。
「君も災難だったな。」
「ああ。しかし、私のボディはこのまま良くて博物館行き、悪くてスクラップだな。」
そう言ってブラッチャーは自分の車体と客車を見た。魔が消滅する前、それらは新品のように輝いていたが、今はあちこち塗装が剥がれ、錆び付いていた。ACトレインはそれを眺める。
「ふむ・・・確かに酷いが『JHR』の技術ならば、修理不可能と言う訳では無さそうだな。」
「本当か!?」
「まあ、詳しく調べてみなければ分からないが・・・まだ走れるか?」
「ああ。何とかな。」
「なら、着いて来てくれ。ヒカリアンリターン!!」
「分かった、ブラッチャーリターン!!」
列車形態に戻ったACトレインは、C62を先導する方で走り出した。
ACトレインがC62を案内した場所。そこは車両基地だった。
「ここに、何があるんだ?」
「着いて来れば分かるさ。」
C62の質問にそう答えるACトレイン。そして、彼らは車両基地の外れにある側線に着いた。すると、側線の一部が下がり、地下へ続く線路が現れる。
「こ、これは!?」
それを見て驚愕するC62。そんな彼に対し、ACトレインは先に地下へと入って行く。それを見たC62も彼に続いた。やがて、二編成は広い空間に出る。
「これは・・・」
「ようこそ、『JHR地下基地』へ。」
『JHR』。それは、かつてACトレインが所属していた組織であり、この世界で改心させた列車系TF転生者などと共に極秘で作った組織である。ここの設備があったからこそ、ACトレインは自分のボディび旅客運用のための改造を施す事が出来たのだ。
「それじゃあ、修理を開始するから、そっちの線路に入ってくれ。」
「ああ。済まんな。」
「別にいいさ。その代わり、直ったらバリバリ働いてもらうぞ。」
「働く!?私がか!?」
ACトレインの言葉にまた驚愕するC62。すると、ACトレインは呆れながら言った。
「そりゃあ、直すんだからその分働いてもらわないとな。とりあえず、20系客車の内装は『走るホテル』から『走る高級ホテル』にグレードアップして・・・ふふふ、アイデアがどんどん浮かんでくるぞぉ。」
「その、お手柔らかに頼むぞ・・・」
何やら、客車を修理のついでに改造する気満々なACトレインを見て、少し不安になるC62だった。
続く
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