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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百二十話 皇帝の地位
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した。

最高評議会諮問委員会は委員長と各委員会、そして軍からの出向者、合わせて十二名の委員から構成されます。
エーリッヒ・ヴァレンシュタイン委員長
グレアム・リード(国務委員会)
グレアム・エバード・ノエルベーカー(書記局)
カレン・アブローズ(情報交通委員会) 
イワン・キリレンコ(地域社会開発委員会)
チャン・ディーレン(天然資源委員会) 
エロール・クライ(法秩序委員会) 
エドナ・パール(人的資源委員会) 
ジャン・バーバー(経済開発委員会) 
アルバート・デロリアン(国防委員会)
クロード・モンテイユ(財政委員会)
ミハマ・サアヤ(軍)

少ないです、これしか居ないんですから。ヴァレンシュタイン委員長の考えでは各委員には部屋を与え数名のスタッフを付けるそうです。実際に部屋は結構大きめの部屋をもらっています。後はスタッフの用意ですがどうするのか……。民間から採るのかそれとも出向元から呼ぶのか……。ヴァレンシュタイン委員長がトリューニヒト議長と調整しています。ちなみに私が軍からの出向者に選ばれたのは委員長を怖がらない極めて希な存在だからだそうです。私だって怖いと思う事は一杯有るのに。

諮問委員会は他の委員会と違って独自の庁舎を持ちません。最高評議会ビルの一角を使用し総務、財務的な雑務は最高評議会の内部部局が担当しています。その程度の軽い存在と見るべきか、それとも議長の一番近くに居る事を重視すべきか、同盟市民も判断に迷っているようです。もちろん私達も迷っています。

「外交委員会なんだから条約局って必要だよね?」
「必要だろうね。最初の仕事って帝国との和平条約になるのかな?」
リード委員とキリレンコ委員の遣り取りに彼方此方から“うーん”という声が上がりました。不信感が一杯です。

「本当に和平とか可能なのかしら? 凄い疑問なんだけど、私」
「ですよね。帝国ってそういうの認めそうに有りませんし」
「自然休戦が良いところじゃないの」
今度はパール、クライ、ノエルベーカー。皆頷いてます。

「国防委員会は和平なんて御免でしょ、予算削られちゃうもんね」
アブローズ委員が悪戯っぽい笑みを浮かべながら問い掛けるとデロリアン委員はちょっと困ったような表情をしました。
「この状況で和平は嫌だとは言えませんよ。馬鹿共が盛大に暴発しましたからね。まあウチは大所帯なんで予算を減らさないで欲しいというのが本音です。食費を削られると皆ピーピー泣くんですよ。それさえ守られるなら和平でも構いません。違うかな、ミハマ大佐」

「そうですね、戦争が無くなれば死なずに済むのですから和平を望む人は軍人にも多いと思います。ですが軍に関わる事で生計を立てている人も居ます。平和になれば国防費の削減で生活が苦しくなるのではないかと
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