TURN3
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
――海軍省食堂――
「ん?」
何か騒がしいな。
「おい、どうしたんや?」
「あ、狹霧司令官」
俺は近くにいた少尉に訊ねた。
「実はこの間の北京会戦で捕虜にした中帝国の提督が共有主義の話をして共有主義者を集めているんです」
「説明あんがと」
あそこにいるのは赤いチャイナ服……確かリンファやったな。
「お前らはメシでも食べとけ。後は俺がするから」
「分かりました」
少尉はそう言って定食を頼みに行った。
「おいこら馬鹿チャイナ服」
スパァーンッ!!
俺はリンファの頭を叩いた。
「〜〜〜ッ!?」
何か頭を押さえているが知らん知らん。
「な、何を……」
「そうとやかく人に共有主義を教えるな。嘘だらけなのに……」
「う、嘘ではありません……」
リンファが目に涙を溜めながら反論してくる。
「なら何で四十以上の人間は収容所に送られて帰って来ないんや?」
「そ、それは……」
俺の言葉にリンファは何も言えない。
「ま、それを信じるのか信じないのかあんた次第や」
俺はそう言って餃子定食の引換券を持って受付に行った。
東郷長官は新たに捕虜にしたリンファを日本海軍の提督にして日本海軍は南京モン星域の攻略に入った。
『……予想通りの原作通りだね』
「まぁな、女好きの東郷長官なら必ずする事やからな」
秋山参謀は相変わらず胃薬の世話になっているしな。
「ところで茂。バリア艦の試作は出来たんか?」
『あぁ、今のところは四隻が試作艦として竣工している。大量生産が出来るようにブロック工法と電気溶接を十分に取り入れている』
「……ガメリカ戦にまでには間に合うか?」
『恐らくガメリカ戦までに試作艦を含めて十八隻が竣工予定にさせるよ』
茂が画面でニヤリと笑う。
「それなら何とか不利になる事は無いかもしれんな。初戦はな」
『そうだね。それと防空艦の試作も始まっている。防空艦はガメリカ戦までには六隻を竣工させるよ』
「あぁ、ガメリカは必ず航空主義もやると思うからな」
『それともう一つ、高雄型も対空火器を増やす予定だ。高雄型が日本に帰還したら直ぐに取り掛かれるようにしてある』
「やっぱ対空火器は少なかったな」
『それは仕方ないよ。対中帝国戦での数が欲しいと東郷長官に言われてたから急いで仕上げた物だからね』
茂がやれやれとした表情をする。
「取りあえず今から南京モン星域の攻略やけど、帰れるのはア・バオワ重慶を攻略してからやろうな」
『そのようだね。死ぬなよ親友?』
「当たり前や親友。俺を誰
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ