第七十話
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さ・・・なんで、俺が運転してるの?」
そう、車の運転をしていた。
アクセルを踏みながらハンドルを持ち、目の前の護堂一行+アーニーの乗っている車の後に付いていっている。
「何で、って言われてもな・・・私は、運転の知識を持ってないし」
「まあ、確かにそうなんだよな。俺はその辺、どうとでもなるし」
さすがに、車の運転技術なんて持ち合わせちゃいなかったので知に富む偉大なる物で補いながら運転している。
後は反射神経で、どうとでもなるものだ。
「次に、武双が運転していた方が違和感は無くせるだろう?私では、学生に見えてもおかしくは無いからな」
「いや、リズ姉は初見で学生だとばれないだろ」
かなり大人っぽいし。
「それでも、だ。少なくとも私は学生だし、それを偽る方法も持ち合わせてはいない。だが、武双は違うだろう?」
「まあ、ね・・・それでも一応、未成年なんだけどな・・・」
そう言いながら車を運転している俺の姿は、大体二十代前半くらいになっている。ついでに言えば、今俺の財布の中にはこの姿の写真で作られた免許証まである。
って言っても、もちろんながら偽物だけど。
「新しく掌握した権能、だったか?かなり便利なものだな。何でも出来そうな気がするぞ」
「否定できないのが悲しいなぁ・・・身分証から何まで、本物と何も違わないものを造れちゃうし」
「何より、姿が違うのでは証拠のほとんどが意味を成さない」
そう、オオナマズとの戦いの中で新しく掌握した権能、『舞台袖の大役者』は俺自身の姿を変えることもできるし、他のものも、人間でなければ普通に姿を変えることができる。
それと、リズ姉の実験によって自分以外の人間の姿を変える方法も分かった。分かったけど・・・なんでこう、カンピオーネはキスと縁深いのか・・・
話を戻そう。
とにかく、この権能は自分以外のものの姿も変えることが出来る。
今回免許証に変えたのも元はその辺に落ちていた砂粒。つまり、元々の質量も大きさも、体積も全く関係なく、変えることができる、ということなのだ。
それなら、地球を対象に行ったらどうなるのか・・・考えたくもないし、実験使用とも思わない。もし出来ちゃったら、どんな影響が出てくるのか予想すら出来ないし・・・
「あ・・・武双、あれ」
「ん?・・・あ、神獣だ」
と、そんな事を考えながら運転していたら木をかき分けながら巨大な猿が出てきた。
「後ろからも来ているな・・・」
「何体?ちなみに、前方から来てるのは二体。護堂たちに丸投げで問題なし」
「後ろから来てるのは一体だけだな。とはいえ、これまで放置するわけには行かないだろう。向こうに行く前に私達が潰される」
「だよなぁ・・・ちょっと行
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