リア充観察記録 前編
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ーか、マドカの奴……本人どう思ってるか知らんが、織斑千冬と大差無ぇじゃねえか…」
何だかんだ言って休暇中ずっと俺のアジトで過ごしてやがったな。その間、俺が用意した暇つぶしセットを手に取りながら食っちゃ寝ぇ食っちゃ寝ぇの繰り返しだったぞ…。
この前、いつだかの鬼ごっこの記憶を話したのも『暇だな、何か面白い話は無いのか…?』ってそこら辺の駄目オヤジみたいにゴロンと横になりながら言ってきたからなんだぜ…?
「…おや、何か見えるぞ?」
あの馬鹿に対して負の感情を抱き続けていたら、俺の視界に何かが映りこんだ。それは、この閉ざされた部屋には無い筈のもの……癒しと安らぎを感じさせ、思わず手を伸ばしてしまう…。
「わ〜い、綺麗な“お花畑と小川だ”〜〜」
「セイイイィィスッ!? まだ逝くんじゃねええぇぇ!!」
フォレストの旦那からの命令を受け、支給品を手土産に現れた相棒の声を最後に俺の意識はブラックアウトした…。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「あ〜、本気で死ぬかと思った…。んでハンバーガー超うめぇ…♪」
「本当によく生きてたな…」
生きている喜びを噛み締めながら、一週間ぶりのメシにガッツく俺を見て引きつった表情を浮かべる救世主、『橙』。
俺よりちょい年上だが、昔から仕事先でもプライベートでも一緒に馬鹿をやっていたせいで年齢差を気にするような間柄では無い。フランス出身で陽気な性格をしており、人付き合いも良いので好かれやすい。少々女好きなのがタマに傷だと思うが…。
「空腹は最大の調味料なり…とは、この世の真理だな!!さっきの俺ならイギリス代表候補性の手料理も美味しく召し上がる自信があるぜ!!」
「はいはい…」
この亡国機業で最も付き合いの長い相棒が気を使って買って来てくれたハンバーガーやポテト等のジャンクフードの山は、冗談抜きで神の味がした…。
ていうか本当に助かったぜ…目の前で引き攣った笑みを浮かべているコイツが来てくれなかったらと思うと地味にゾッとする!!
「それにしても、食糧なくなる前にさっさと連絡入れろよ…」
「馬鹿野郎、そんなもんエムが帰った時点でフォレストの旦那に入れたっつーの!!」
そしたら『三日(・・)待て、そうすれば増援と一緒に送りつけてやる』って言われけど、最終的に一週間も待たされる羽目になったんだがね…。部下との約束は基本的に守る事で有名な旦那にしては珍しいが、何かあったのか…?
そして何で俺から目を逸らすんだ、オ
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