2.友達の家に行って外で遊ぶって本末転倒だよね
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だよ。
鬼が決まったところで、なのはから入ってはいけない場所をいくつか聞いて、ようやくゲームスタート。顔を隠して数を数え始めるすずかを尻目に、俺達は駆け出した。
バタバタと足音を響かせながら一目散に二階への階段をかけ上がるなのはと、それに追従するアリサ。この家のことをよく知っているなのはが一目散に二階に向かい、そのことを把握し利用しようとアリサも着いていったのだろう。
ふっ、だが、まだまだ甘い。そんなにドタバタ足音をならしてはすずかに居場所を教えているようなものではないか。所詮は子どもよのぅ。
対して、見た目は子ども、中身は大人、そして性格は大人気ない俺は、あの二人を囮に使い、別の方向に逃げたいと思います。
足音を殺し、抜き足差し足でスニーキングしていると、廊下の突き当たりにあるドアを発見した。恐らくは勝手口、裏口と呼ばれる類のものだろう。開けてみる。
開けた視界には飛び石の道と先ほど見えた道場の出入り口。やっぱスゲェデカい。学校の道場なんか比べ物にならないほどしっかりしている。扉は空いているようなのでちょっと中を覗いてみることに。
「ん?誰だい、君は」
ヤベェ、人に見つかった。スニーキング失敗。
というか、お前こそ誰だ。道場の真ん中で結跏趺座していたが、精神統一でもしていたのだろうか。
あ、ひょっとして、
「なのは…ちゃんの、お兄さん?」
「ああ、なのはのお友達か。俺は高町恭也。なのはの兄だ。よろしく」
ご家族の前だと呼び捨てにするのに抵抗があるのは俺だけだろうか。
いやー、それにしても恭也さんイケメンだなー。高校生ぐらいかな?それにしては雰囲気が大分落ち着いている。俺がこれくらいの頃にはもっとバカやってたはずだけどな。
おおっと、出来るならもう少し歓談などをして親交を深めたいのだが、今はそんな場合ではないのだった。
「あの、どこか隠れられる場所はないですか?」
「隠れる?ああ、遊んでいるのか。それなら…彼処なんかどうだ?」
微笑ましいものを見るような目をした恭也さんが示したのは壁。より正確には壁に取り付けられた引き戸。ガラガラと恭也さんが開けると、中には箒やぞうきん、バケツなどといった掃除道具が収納されていた。
「ここなら見つかることはないだろう。俺はしばらく練習をしているから用があったら出てくるといい」
素晴らしい。パーフェクトじゃないか。会って間もない子どもにここまで親切になってくれるなんて…きっと学校ではモテモテに違いない。クソ羨ましいぜ。
まあ、そんなことはどうでもいい。さっさと隠れてしまおう。
クックック。アイツらが戸惑う様が目に浮かぶ様だぜ。
……と思っていた時期が僕にもありました。
「ケンジくん、みーっけ」
暗く狭い空間に独りだった俺を照らした暖かな
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