第一章・その名は邪王真眼 小鳥遊六花(高校一年間)
第五話
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「わからない。初めてだから。」
「初めてだと!?」
「改ざん、開始。」
「おい!話を聞け!!」
翌日の朝のホームルーム。六花達のクラスではあるイベントがあった。
「今日は転校生を紹介します。」
「桃園瑠奈です。よろしくお願いします。」
瑠奈が転校してきた。そして、六花とメイの知り合いと言う事で、直ぐに彼女達のグループに馴染む。
「にしても、桃園さんにも七宮が見えたのね。」
丹生谷が瑠奈に言った。彼女からはもう黒い触手を操る異能は失われていた。にも関わらず七宮の姿が見えるのは彼女の願い『【中二病でも恋がしたい!】のキャラクター達と友達になって、日常を楽しみたい』というものから来ているのではないかとメイは推測している。
だが、この日に起こったイベントはこれだけでは無かった。
昼休み。新たなメンバーである瑠奈を加えた六花達のグループが昼食を摂っていると、またしても今日に凸守がやって来た。
「来たわね、中坊。」
彼女の姿を確認した丹生谷が拳をポキポキと鳴らして前に立ちはだかる。だが、凸守は丹生谷の横を素通りして行った。そして・・・
「こんにちはデス。お姉様!」
六花の手をとって挨拶をした。その光景にクラス一同が固まる。
「はあ?お姉様って、昨日の今日で何があったのよ。」
凸守の六花に対する態度が昨日とはあまりにも違い過ぎる事を怪訝に思う丹生谷。すると、凸守が説明を始めた。
「あれは昨日の事デース。凸守が悪漢に襲われていた所を、お姉様は颯爽と現れて救ってくれたのデース!!」
「小鳥遊さんが?」
凸守の言葉が信じられなかったのか、丹生谷は六花の方を見た。
「今の話は本当。でも、大した相手では無かった。」
「うっ・・・」
六花の答えにその『相手』であった瑠奈は複雑な気持ちになる。すると、凸守が興奮しながら説明の続きを始めた。
「あの勇ましく戦い、舞う姿はとても素晴らしかったデース!まさに『漆黒の堕天使』!!!」
「「「ぶっ!!!」」」
それを聞いた六花、メイそして瑠奈の三人は思わず飲んでいたお茶を吹き出してしまう。
「うわっ!?どうしたのですか!?」
『まさか、ミョルニルハンマーの精神攻撃!?』
それを見た風鈴と七宮が騒ぐが、六花が「何でも無い」と言い、三人は顔を寄せ合って小声で話し合った。
「どう言う事だ六花。ちゃんと記憶を改ざんしたのでは無かったのか!?」
「ちゃんと消した。でも多分、凸守の中にある私が堕天使というイメージがあまりにも強烈なせいで、そこだけ残ってしまったのかもしれない。」
「それだけ、サーニャは六花の事が好きになってしまった訳ですね。」
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