第一章・その名は邪王真眼 小鳥遊六花(高校一年間)
第五話
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「大丈夫か?」
魔を消滅させた後、六花は翼と邪王真眼を隠してから固有結界を解除し、転生者に手を伸ばした。
「・・・はい。でも、あなたとサーニャには迷惑をかけてしまいました。」
俯いてしまう転生者。そんな彼女の姿は先程までの煌びやかな美少女から、黒髪を三つ編みのお下げにして、丸眼鏡をかけた地味なものへと変化していた。
「気にする事は無い。全ては魔のせい。」
そんな彼女を六花は励ます。すると、メイが彼女に聞いた。
「それで、お前の本当の願いというのは何だ?」
「私の願いは・・・ただ、『中二病でも恋がしたい!』のキャラクター達と友達になって、日常を楽しみたかっただけなんです。確かに、私自身に多少の百合っ気があるのは自覚してはいましたけど・・・」
「そこを付け込まれた訳か・・・」
悪質な神の所業に静かに怒りを露わにするメイ。そんな中、六花が彼女に言った。
「なら、友達になってあげる。」
「え?いいんですか?」
「もちろん。だから、名前を教えて。」
「私は・・・桃園瑠奈といいます。」
「うむ。これからよろしく頼む。桃園。」
「はい。」
そして、転生者…桃園は六花の手をとったのであった。
「それより、あいつはどうするのだ?」
そんないい雰囲気の中、メイが凸守を指差しながら言った。
「そう言えばそうだったな。とりあえず、記憶を消さなければ・・・」
そう言って凸守に近付く六花。すると、凸守は・・・
「お姉様と呼ばせて下さい!」
なんと、目を輝かせながら六花にそう言った。
「は?」
これには六花はもちろん、メイと瑠奈まで固まってしまう。
「黒き翼と、輝く金色の瞳・・・そして、戦う勇ましい姿!!それを見てしまった凸守はもうお姉様の事以外を考える事が出来ないのデース!!!」
「六花。ひとまず記憶消去だ。」
めんどくさそうな気配を感じたメイは、直様六花に記憶消去を命じた。
「分かった。」
「ま、待って下さいデース!凸守はお姉様に対するこの敬意を忘れたくなど無いのデース!」
すると、凸守は涙ぐみながらうったえてきた。これには六花も困ってしまう。
「とにかく消去だ!」
「お願いです、お姉様!!」
「あぅ・・・」
前後から真逆の事を言われ、戸惑う六花。その時、瑠奈が言った。
「あの、記憶の改ざんとかは出来るんですか?」
「改ざん?」
「はい。例えば、私の所を不良とかに置き換えて、戦っていた所の記憶を消すとか・・・」
「分かった。それで行く。」
速攻で瑠奈の提案を採用する六花。そんな彼女にメイが心配そうに言った。
「大丈夫なのか。それで?」
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