第一章・その名は邪王真眼 小鳥遊六花(高校一年間)
第五話
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っ、ちょこまかと・・・なら、これはどうかしら!!!」
痺れを切らした悪質転生者はさらに触手の数を増やす。そして、ついに六花は触手に捕まってしまった。
「しまった!!」
「さあ、この後どうしましょうか。まず、その物騒な物から・・・」
悪質転生者はまずメイを持った右腕を締め上げる。それにより、六花はメイを落としてしまった。落下したメイは地面でバウンドし、悪質転生者の足元まで来る。
「さあ。どうしてあげましょうか?」
そのまま動けない六花を眺める悪質転生者。すると、メイが人間態になり、奴を拘束する。
「くっ、何を!?」
悪質転生者はそれを振りほどこうとするが、人外の力を発揮しているメイ相手にそれは無意味だった。
「今だ、六花!!!」
「無駄よ!その触手は簡単には千切れないわ!」
「そうだろうな。だが、それも普通の空間ではの話だ。」
「何ですって?」
メイの言葉を聞いて視線を六花に向ける転生者。すると、六花が触手を引きちぎり、振りほどいていた。
「どうして・・・」
「この邪王真眼の能力により発動される固有結界、バニッシュメント・ディス・ワールドの効果は、使用者の力をそのイメージの限界まで引き上げると言うもの。」
驚愕する悪質転生者に六花が説明した。それを聞いた奴はさらに驚愕する。
「何よそれ、殆んどチートじゃない・・・」
「だが、欠点もある。先程言った通り、引き上げられる力は使用者のイメージの限界まで。ゆえに、私が絶対に出来ないと思っている事は出来ないし、勝てないと思っている相手に勝つ事も出来ない。」
そう言うと、六花は右手に手の平サイズの光の塊を出した。
「ゆえに、光の力を操るのが苦手と思い続けている私には固有結界の中でもこれが限界。」
以前説明した通り、六花は堕天使としての光の力を操るのが苦手だ。それゆえ、光の槍を出す事は出来ず、このように手の平サイズの塊を出すのが精一杯である。しかも、殺傷能力はほぼ皆無で、光が天敵である悪魔が相手でも、軽い火傷を負わせる事しか出来ない。
「でも、あなたに取り憑いた魔を追い出すには、十分!!!」
そして、六花は光の塊を悪質転生者の胸のあたりに叩きつける。
『キシャアアアアアア!!!』
すると、彼女から黒い煙のようなもの・・・取り憑いていた魔が飛び出した。
「メイ!!」
「分かっておる!!」
すると、再びメイが銃になり六花の手に収まった。そして、彼女は魔に狙いを定めて引き金を引く。
「これで、終わり!!!」
ダーン!!!
『キシャアアアアアア!!!』
そして、銃口から放たれた科学ではなくファンタジーな力によるビームは魔を消滅させた。
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