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駄目親父としっかり娘の珍道中
第59話 最近出ない奴に限って意外な場面で出てくる時って多いよね
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エネルギーで動いているのはさっきのからくりを弄って分かったんでなぁ。対抗策を講じるのは思いの他楽だったぜ」
「凄い、魔法文化とは無縁の世界なのにそんなのを作れるなんて!」

 源外のからくり技術に心底驚きの表情を浮かべるフェイトだった。しかし、その後すぐに気付く。
 え? 魔力エネルギーを中和し消滅? それじゃ、もしかして……
 恐る恐る視線をアルフに向けると、其処にはグッタリして虫の息になってるアルフの姿があった。

「ぜぇ……ぜぇ……フェ、フェイトォォ……さっきの粉吸ったら……みるみる元気がなくなってきて……もう立ってられないよぉぉ」
「うわぁぁぁ! アルフが死に掛けてるぅぅぅ!」

 そりゃそうなる訳だ。何せ魔力を阻害してしまうのだから主であるフェイトからの魔力供給で生きているアルフにとっては酸素が吸えないのと同じ状況なのだから。
 
「あ、そう言えばそっちの金髪も魔力を使うんだっけなぁ。こりゃうっかりだったわぃ」
「あんた絶対わざとやってるでしょ! どうして江戸の人間ってこうもふざけた人間が多いのよ!」
「そりゃ決まってるだろオメー。何故ならこの江戸はギャグで出来てるんだからよぉ」
「もうギャグはうんざりよぉ! 元のシリアスな魔法バトルな世界が恋しいぃぃぃ!」

 天に向かい叫ぶフェイト。その叫びは大層悲しげだったと言う。
 が、そうこうしていると背後からこれまた続々と例のメイド達が襲い掛かってくるではないか。
 
「銀ちゃん。後ろからも来るアル!」
「ちっ、おいじいさん! さっきの弾はまだあるか?」
「生憎今ので品切れだ! だが安心しろ。お前等の得物にもそれと同じコーティングをしてある。奴等の結界程度なら難なくぶち破れるぞ」
「流石だぜじいさん!」

 それを聞けただけでもラッキーな話だった。これで奴等を相手にしても引けは取らない。

「だが、喧嘩ってのはド派手が一番よぉ。ってな訳で神楽ぁ! 傘の柄を引いてみろ!」
「何か仕込んでるアルかぁ?」

 言われた通りに傘を水平に持ち柄を引いてみた。すると、傘の穂先に何やらエネルギーが収束していき、巨大なエネルギー弾となり、メイド達の下へと向かって行く。
 そのエネルギー弾は斜線上のメイド達をあっさりと吹き飛ばしてしまい、後には抉れた地面がその威力を物語っていた。
 その様は正に圧巻の一言だったと言える。

「少々弄らせて貰ったぞ。今時豆鉄砲なんざ時代遅れよ」
「じじいよくやったアル! これで私も晴れて【魔砲少女】アルなぁ!」
「いや、字が違うから。確かに世間じゃそう言われてるかも知れないけど」

 冷静にツッコミを入れる銀時を他所に、神楽は二射目を撃とうとする。
 再び傘の柄を引き、再度エネルギー弾を放とうとした。

 ピ
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