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駄目親父としっかり娘の珍道中
第59話 最近出ない奴に限って意外な場面で出てくる時って多いよね
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わらず涼しい顔をしている。

「いやぁ、この土方さんがいきなり俺に対して切りかかってくるもんで大変だったんでさぁ。危ない所を助けてくれてどうもって奴でさぁよ」
「てんめっ、総梧!」

 ちゃっかり嘘を織り交ぜて自分は真っ白ですと証言する沖田に土方は再度怒鳴りつけようとした。だが、その際に土方は自分の肩がミシミシと音を立てているのを聞く。見れば、シャマルが土方の肩を恐ろしい力で掴んでいるようだ。

「ひ〜〜じ〜〜か〜〜た〜〜さ〜〜ん」
「い……命懸けで戦ってきます! なので命だけは救って下さい!」
「ならば有言実行しなさい! 直ちに実行しなさい!」

 シャマルの射殺すような声を聞き、土方は弾道ミサイルの如く敵陣目掛けて突っ込んで行った。そんな土方に対し沖田は「頑張れ土方〜〜。死んでも骨は拾わないからなぁ〜〜」と言いつつハンカチを振っていた。
 
「よし、何とか責任逃れは出来たな。後は私も戦線に復帰すれば―――」

 どうにか言い逃れが出来たのに安堵したシグナムは再度戦闘に参加しようとしたが、そんな彼女に向いまたしても災難が舞い降りる事となった。

「しぃぃぃぃぐなぁぁぁぁぁむ!」
「ぐはぁっ!」
 
 突如、シグナムの鳩尾に猛烈な何かが激突し、激しい痛みと嘔吐感を覚えたシグナムは何がぶつかったのか見る。其処に居たのは滝の如く涙を流して泣きまくってるヴィータがシグナムにハグしていたのであった。

「シグナム! あたしのアイゼンが、アイゼンが無くなっちゃったんだよぉぉぉ!」
「何言ってるんだ! アイゼンって言ったらさっきお前が投げ飛ばしたんだろうが! ってか、離れろ、苦しい! 息が、息が出来ん―――」

 シグナムの顔が青から紫、更に様々な色へと変色していく。ヴィータが泣きながらシグナムにハグを通り越してジーグブリーカー張りのベアハッグを決めているようだ。その為にシグナムの腹部が締め付けられており、呼吸が困難になっているようだ。
 ついでに言うと腹部がミシミシと音を立てている。どうやら鉄槌の騎士は相当な腕力をお持ちのようだ。

「あれがないと、私只のか弱い幼女になっちまうんだよぉぉ! うおぉぉぉん!」
「ぐ、ぐるじいぃ……い、意識が遠のいていく……」

 大粒の涙を流しながらもその腕の力は次第に強さを増して行くばかり。次第にシグナムの顔色が青ざめていく。最早意識を保つのも限界に近いようだ。
 更に間の悪い事にそんなシグナムとヴィータに向い無数の殺人メイド達が跳びかかってくる。
 現状のシグナムでは勿論の事ヴィータにもこいつらを払い除ける余裕などない。回りにも助太刀に行ける暇を持っている奴など居ない。
 正に絶体絶命、万事休す! これにてこの物語はお仕舞いです。ってな具合の状況であった。
 刹那
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