第59話 最近出ない奴に限って意外な場面で出てくる時って多いよね
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たぜぇ。私等もやんなきゃ不味くないか?」
そう言ってるヴィータの目が心なしかウキウキと輝いているように見える。
まさか、こいつ……銀魂流のバトルをやりたいのか?
一抹の不安が背筋を通り過ぎたのを感じ取り、悪寒がしたシグナム。
「ま、まさかお前!」
「ってな訳で、そぉい!」
シグナムの静止も間に合わす。ヴィータはいきなり鉄球を取り出すと主室にザフィーラ目掛けて投げつけた。メジャーリーグでも通用しそうな程の速度で飛んで行く鉄球の向う先には、ザフィーラの後頭部があり。
「がはっ!」
ものの見事にクリーンヒット! 哀れザフィーラは後ろからの奇襲(味方)を受けて遭えなく撃沈。その回りに居た隊士達の手により後方へと移送されて行くのであった。
「あり、ちょっと強すぎたかなぁ?」
「ちょっと強すぎたかなぁ……じゃないだろうがぁぁ!」
いきなり真面目な空気を粉砕、玉砕、大喝采された事に額に青筋を浮かべたシグナムが怒号を上げながらそれを行った張本人であろうヴィータの胸倉を掴んで前後に振り回した。
幼い幼女の首が前後にガクンガクン揺れ動いている。
「貴様何考えている! 味方に攻撃を当てるなぞかつてあったか?」
「いやほら、此処じゃ当たり前に起こってるじゃん。あの天然パーマだって良く土方とかに攻撃してるし」
「それとこれとは別問題だぁ! 今は真面目に死闘をしている真っ最中だって言うのに何やってんだ貴様はぁぁ!」
何だかんだで一番此処の空気に馴染みだしている鉄槌の騎士であった。
まぁ、とにかく。鉄槌の騎士の血迷った行動により盾の守護獣がリタイアしてしまった事により形勢はいきなり不利になってしまった。
只でさえ結構ギリギリの接戦を演じていたと言うのに其処へ来てヴィータの血迷った行動により大事な戦力が唐突に奪われてしまったのだ。
これはもう泣いても問題はないと思われる。
「ヴィータ、貴様責任を取って死ぬ気で戦え! こうなったのも貴様の責任なんだからな!」
「任しておけ、シグナム! あたしの手に掛かりゃこんなメイドもどきなんかひと捻りにしてやるよ!」
何時になく自信満々なヴィータに、さすがは鉄槌の騎士だ。と安堵するシグナム。
そんなシグナムの目の前でヴィータは手持ちのアイゼンを豪快に振り回し一騎当千の鬼神の如く敵陣に殴りこもうとしていた。
そんな矢先の事だった。突然ヴィータの持っていたアイゼンが彼女の持ち手を離れて宙を舞った。
ポーンと放物線を描きながら高速で回転するそれは二人の居た地点のすぐ右後ろ辺りに居た近藤の脳天に直撃する。
「ぶごふぁぁっ!」
直撃したアイゼンはそのまま地面に落下し、それと時を同じくして近藤は大地に沈み一面を血の池で塗らしていく。
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