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バスケ
第五章
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第五章

「それこそ場所も一杯あるよな」
「狭い牧場ってないだろ」
「しかもこの国は土地は広いし人口も少ないしな」
「それでだよ。バスケット用の体育館を造るのにはもってこいだからな」
 それでだというのだ。牧場を開いたというのだ。
「そういうことなんだよ。牧場をやってると」
 牧場についてだ。さらに話すのだった。
「色々な業者と関わりができてそうした人達にもバスケの紹介が出来るからな」
「ただ仕事になるだけじゃない」
「そうなのか」
「そうだよ。仕事はしてるだけで色々な縁ができるからな」
 そこまで考えてだ。クローバーは牧場をしているのだ。オーストラリアのこともわかってのうえだ。彼はただバスケを広めようと考えているだけではなかったのだ。
 それでだ。さらに話すのだった。
「この国じゃ車にヘリを使っての移動も多いけれどな」
「人口少ないし家と家が離れてるからな」
「それこそかなりな」
「ヘリも用意してるぜ」
 クローバーは笑顔のまま二人に話す。
「バスケの為にな」
「それはわかったさ。牧場のことはな」
「それでだけれどな」
 二人が次に尋ねることはだ。このことだった。
「さっきの話の続きでな」
「何でここにしたんだ。この町に」
 オーストラリア西部パース郊外のだ。この町にだというのだ。 
 お世辞にもだ。シドニー等よりも賑わっているとは言えない。何故そこにだというのだ。
「シドニーとかにしとけばいいのに」
「どうしてここなんだよ」
「シドニーはまだバスケが流行ってるだろ」
「まあそうだな」
「流石にアメリカ程度じゃないけれどな」
「そういうところで広めるよりはって思ったんだよ」
 まだ流行っていない場所、そこでだというのだ。
「それでなんだよ」
「ううん、考えてるな」
「そこまで考えて決めたんだな」
「そうだよ。まあ見ててくれよ」
 クローバーの白い歯が二人にも見えた。
「俺はここでバスケを広めるからな」
「言うな。しかもやってるんだな」
「固い決意があったんだな」
「決意なんてそんな堅苦しいものつもりはないさ。それでな」
 クローバーからだ。二人に話した。
「じゃあ見てみるかい?バスケットコートな」
「ああ、この牧場にあるんだよな」
「造ったって言ってたな」
「ちょっとしたものだぜ」
 こう話すのだった。二人に対して。
「コートな」
「そんなに凄いんならな」
「見せてもらいたいな」
 こうだ。二人もだ。笑顔で返した。こうしてだった。
 二人はそのコートに入った。クローバーに案内されて。
 そこは広くだ。しかも綺麗に掃除されだ。万全の状態であった。器具も揃っている。その見事なコートを見てだ。二人はクローバーに言った。
「おいおい、アメリカのコートみ
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