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とある彼/彼女の籠球人生
第四話
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「それで? ルールは?」


さっきのやり取りを無かった事にしたらしい皐月がシュート練習をしながら聞いてくる。そのシュートは3Pラインの外側から撃ち続けており、他の子達が驚いた顔で皐月のシュートを見ていた。惜しいな……これが中学の試合なら三点の大量獲得なのだが……。


「変則の2on2。互いにオフェンス、ディフェンスを繰り返して三点取った方が勝ち。互いに攻撃が終わった時に同点だった場合はどっちかが一点上回るまでやる」


皐月は良いシューターになるという私の読みが当たっていたことに満足しつつ、ルールを説明していく。


「ボールが相手に捕られたり、ラインの外に出た時点で攻守交代。それまでなら何度でも攻めていいけど……」


「けど?」


「ファウルしても交代だから時間に気をつけてな」


「バイオレーションってやつか……攻撃は俺からの方がいいか?」


「いいけど……攻守交代して次の攻撃になった時に交代するから━━━━」


「っと、言う事は俺もディフェンスは最低一回はやらなきゃ駄目ってことか……苦手なんだよな……」


そりゃ、クラブの大人達に散々高さ使って攻められれば苦手にもなるか……。
私や皐月がシュートを決め続けても、相手に点を取られ続けたらいつまで経っても終わらない。勝つには相手の攻撃を一回は止めないと駄目だ。
ここは一つ、注意点と、励ましの言葉でも掛けておくか。


「皐月、リバウンドの話は前にしたよね?」


「ああ、外れたボールの確保だよな?」


「人数が二人しか居ない。よって私がシュートを外したら当然皐月に捕りに行ってもらうんだけど━━━━」


そこで私はゴール下のラインの一つを踏む。


「その線がどうした?」


「この線の内側がペイントエリア……制限区域だな。オフェンス側がこのエリアに三秒以上居ると、さっき皐月が言ったバイオレーションに引っ掛かる」


「三秒なんてあっという間じゃねぇか……」


「普通ならね。ただ、皐月に限って言えば基本外からだ。ミドル以上の攻撃が得意な奴にはそれ程関係無い。これが5対5なら他の選手からの圧力もあるしその限りじゃ無いけど━━━━」


「そうか……2対2だから一人はリバウンドに備えているから、ゴール下から動かない」


「つまり目の前の相手のディフェンスだけ考えればいい。ヘルプにいかれることもあるかもしれないけど、その時は無理せず私にパス。私が決める。スティールにだけ気をつけて」


「うし……分かった」


これでオフェンスは大丈夫かな。なら、次はディフェンスだな。


「あと、ディフェンスに関しては皐月の不安は多
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