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落ちこぼれの皮をかぶった諜報員
 第5話 カルテット
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ないと……。

「どうしたでござるか、天原殿」
「何か悩み事なりや? 相談にのるなりよ」
風魔と真田が声をかけてきた。2人とは一緒に仕事をすることもあって仲が良い。
「いや、別に……天に縋っていただけさ」
「それはそれで重大でござらないか?」
「相談するなりよ」
「いや、大丈夫だよ……多分ね……」
「それより天原殿、カルテットはどうするんでござるか?」
ああ、そういえばあったなそんなの
「仮病で見学するけど……」
「…………」
「…………」
「天原殿、友達がいないから組めないと正直に言ったらどうでござるか?」

グサッ!! 心に何かが刺さったような気がする。

「そうなりよ、天原も少しは素直にならないとダメなりよ」

グサッ!!! 心に何かが確実に刺さった。

「違う。いないんじゃない、作っていないだけなんだ」
「それじゃあ、今すぐ組んでくるでござる」
「…………すみません。嘘をついてました。誘う人がいないんです……」
「じゃあ天原、自分と組むなりや」
「え!? いいの!? そ、そうか2人は僕の事を心配してわざわざ……」
「あ、天原殿、某はすでに組んでいる故、天原殿とは組めないでござる」
「……そうかそうか……つまり君は……そういう……やつ……なんだな……」


「そうだ!雄一がいるじゃないか! そうと決まれば早速誘いに行こう!」


「え? カルテット? 俺はもう組んだぞ?」
「why?」
「なぜって聞かれても……誘われたからな。ああ後、俺はカルテットまで学校にいないから、ほかの皆に伝えておいてくれ」
「……」
「勇人? 聞いてるのか?」
すると勇人は、雄一に中指を立て――
「fuck you」
「はあ!? なんでいきなりクソ野郎呼ばわり!?」
「雄一のバカーーー!!!」
勇人は走り去っていった。
「どうしたんだ?あいつ……」


「うう……酷いよ……雄一……やばいな……どうしようこのままじゃ決まらない……」
結局、他に余った人と組むことになった。


「なるほど……そういうことか。余ったら余った奴同士でくっつければ良かったんだな。盲点だった……」


カルテット当日――

「いよいよだね。皆!」
「はい、皆の力で高千穂 麗をぎゃふんと言わせましょう」
「ああ!!」
「そういえば勇人君、雄一君、まだ来てないの?」
「うん、メールしたらすぐ来るって返信がきたんだけどね……」
「あいつ、大丈夫なのか?」
「大丈夫だと思うんだけど……あ、もう行かないと」
「そうなの? 頑張ってね。勇人君」
「ああ」
「ちっ」
佐々木に舌打ちをされたような気がしたが時間も時間なので気にしないことにする。


僕たちのチームの試合が始まったがあっ
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