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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURT今ひとたび父は子供達と踊る〜Egr?goroI 〜
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せざるを得ない状況となる。もはや砲撃と化している雷槍が22。闇黒の球体状の魔力弾が48。それらがルシリオンを包囲するように飛来してきた。

――護り給え(コード)汝の万盾(ケムエル)――

ルシリオンの全周囲に小さな円い蒼光の盾が無数に展開され、それらが重なり合わさることで巨大な球状の障壁となった。次々とケムエルへと着弾していく容赦のない攻撃。しかしケムエルを突破できず、打ち止めとなった。ルシリオンはケムエル内で、新たな別の上級攻性術式を組み上げていたところに、

「退け、レーゼフェア、グランフェリア」

男の声が曇天から静かに流れた。レーゼフェアとグランフェリアの名が告げられたと同時に、呼ばれた二機はルシリオンから距離を開けた。

――轟破焔壊槌(マルテーロ・コンブスタォン)――

真っ赤な炎を噴き上げ纏うハンマーが空を覆う雲を突き破って飛来してきた。ルシリオンの目が見開かれる。すぐさまケムエルを解除し、その場から離脱するための飛行。そして左手に“神槍グングニル”を具現させる。ルシリオンは追尾してくる炎の塊であるハンマーを“グングニル”で弾き返し、間髪いれずに新たな魔術を発動する。ルシリオンの両サイドに現れる直径10mほどの蒼光の円環。

――屈服させよ(コード)汝の恐怖(イロウエル)――

円環より出現するのは、左右一対の銀の巨腕。レンガ造りを示す様な線が所狭しと走っている。
右の巨腕は空へ向かって振るわれ、左の巨腕は追撃に迫って来ていたレーゼフェアとグランフェリアを払い落そうとするように高速で薙ぎ払われる。薙ぎ払いの直撃を受けたレーゼフェアとグランフェリアは高速で吹き飛ばされた。
ハンマーを放って来た男は、イロウエルの一撃を受ける前にすでにその場から離脱していた。消えたイロウエルによって雲海に穴が開き、その穴から降り注ぐ太陽光の柱の中にその男は居た。

「久しいな、バンへルド。やはりお前も父親(わたし)の事を忘れてしまったか・・・?」

バンへルドと呼ばれた男。30代前半くらいの外見で、ワインレッドのセミロングの髪はオールバッグ。赤のワイシャツ・スラックス、白のロングコートといった格好だ。
右手には、先程ルシリオンに投擲されたT字型のハンマーが握られていた。幾何学模様の刻印が施された鋼色の柄は短く、手の平に収まるほど。柄に比べて銀色のハンマーヘッドは大きく、両サイドに有る鉄球の如きヘッドにはいくつも穴が開き、それらを繋ぐブリッジにも穴が開いている。

「憶えている。我らが存在意義、力ある王の殲滅、その最後のターゲット」

「そうだよな。憶えているわけないよな。解っていたが・・・」

ボソッと呟き、ルシリオンはバンへルドにも戦意をぶつける。洗脳されてしまった|愛おしい子供達《エグリ
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