暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURT今ひとたび父は子供達と踊る〜Egr?goroI 〜
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んな時に、アイツらの事が脳裏に浮かぶんだ。私に笑いかけてくれる秋名たちの姿がブレる。消える? やめろ。何が? 判らない。

――・・・ルシ・・・花見・・・楽し・・・一緒に・・・――

(秋名・・・!)

かつての友が霞んでいく。ヒメも。ことはも。アオも。恭助も。その世界で出逢った他のみんなも。
まず最初に恭助が消えた。何か大事なものを失ったようで・・・。

「恭助!!・・・・・・って・・・誰だ?」

恭助? 誰だソレは。違う。恭助は友達だ。友達? 誰が? 何を馬鹿なことを。恭助だよ。いや、だから恭助って誰だ?

「なん・・だよ・・・これ・・・」

いっつもラーメンばかり食べている腹ペコ町長のヒメも・・・消えた。

「ヒメって誰だ? 違う! 違う違う違う違う!」

消えていく。大切な思い出が。私を支えてくれていた仲間の声が、笑みが、全部! このはって誰だ? アオって誰だ? 秋名って・・・・

――・・・・・・・・・・・――

「誰だ?・・・・・・消える、消えていく。なんだよ、何なんだこれはっ! 消えるなよ。何か大切な思い出があったのは憶えているんだ。だから消えるな。消えるなって。思い出せないけど、大事な誰かとの大切な・・・・っ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!」

何か大切な思い出を失った。それは私を構成する何か。判る。もう二度と取り戻せない、二度と得る事も出来ない物を失ったのだと。だから・・・・無様にも叫ぶしかなかった。狂ってしまいそうだったから。

――炎焼・斬烈閃――

――神雷槍――

――轟破焔壊槌(マルテーロ・コンブスタオン)――

――黒き閃光放つ凶拳(ソワール・エロジオン)――

――轟風暴波――

――嵐槍百花(クライシス・エア)――

――輝きたる音軍(ルスティヒ・マルシュ)――

?―?―?―?―?―?―?

「っ!?」

とある少女が突如何かを感じ取ったかのようにハッとして空を見上げる。綺麗なブロンドヘアはシニヨン、紅と翠のオッドアイ。顔立ちは幼い。ビスチェのドレスを着ていて、その物腰は気品が溢れている事から高貴な身分だろう。しかしその少女の体躯とドレスには全くそぐわないガントレットが両上腕部にまで装着されていた。

「今、なにか・・・?」

少女は遠く広がる空の向こうを見上げたまま動かない。そんな少女へと歩み寄っていく一人の青年。碧銀の髪、青紫と瑠璃のオッドアイ。少女に向けている表情は優しさ一色。そして彼もまた両腕にガントレットを装着している。

「どうかしましたか?
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