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落ちこぼれの皮をかぶった諜報員
 第4話 久しぶりの諜報科らしい仕事
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たちが集まっていたテーブルに近づき、置いてあるアタッシュケースの中身を確認し、テーブルの上の書類を漁る。
(これは、いつ規模が巨大になってもおかしくないな……!? この薬物の生産地は!? また、“裏”か!? てことは“裏”の組織がバックにいるってことか? いや、まさかこいつらは、組織そのものの傘下ってことか? 念のため武敏さんにも連絡しておこう)

「まずは教務科に報告だな」
勇人は急いで武偵高に戻った。

チャン・ウー先生はどこにいるんだろうか? とりあえず呼んでみるか。
「チャン・ウー先生!」
「アラ? ドウシタノ? 天原チャン」
姿は見えないが、声だけはする。本当に謎の人物だ。

「麻薬を密売してる暴力団を発見しました。奴らは三日以内に麻薬を売り終え、また何処かへ移動し麻薬を密売するつもりです! それに、バックに大きい組織がいる可能性もあり大変危険です。早急な対応をお願いします」
「ワカッタワ。天原チャン。報告、ゴ苦労様。スグに、対応シテモラエルヨウニ、オ願イシテ見ルワ」

チャン・ウ―先生に報告し終え、帰路に着く。
(そういえば久しぶりに諜報科らしい仕事をしたな。やっぱり裏でコソコソしている方が楽しいな)
さてと、武敏さんにも連絡しないと……

喫茶店に行くと武敏さんが店じまいをしてるところだった。
「武敏さん、大事なお話があります」
「大事な話? 分かった、先に中に入って待ってろ」
「分かりました」
喫茶店に入りカウンター席に座る。しばらくしたら武敏さんが入ってきた。
「なんだ? その話しってのは?」
「はい、実は…………………」
「なるほど、面倒なことになってるな……。とりあえず上に連絡してみる。お前の予想が合っていたら一大事だ」
「はい、お願いします」


武敏さんに今日の出来事を話して、寮に帰った。
「武偵殺しやら、組織やら色々とやばいことになってるな」
「何も起こらなければいいんだけど……とりあえず、もう寝よう……なんか疲れた……」

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