暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア0/D  No.0 & DollMaster
絶望の宴編
首斬り人形
3幕 入学式
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を着せた感じだな。ウサ耳も無いし、ソウルジェムも無いけど。

 おそらく大概の新1年生は俺と同じようなことを思い、2、3年生はもう慣れたのか呆れた表情をしている。

 自分の発言に何のリアクションも無いのが辛いのか、生徒会長がもう一度マイクを手に叫ぼうとすると、すかさず……

「いい加減にしろよコラ。スケジュールが狂うからさっさと自分の役割を果たせバカ」

 と、司会の人が微妙にキレながら言う。あの人怖いなー。いやマジで。

 司会の人のあまりの迫力に生徒会長もビビったのか、マジメに挨拶する気になったようだ。

「それでは改めまして。新入生の皆さん、こんにちは。そしてようこそ。名古屋女子武偵高校へ。これから皆さんはこの学校で立派な武偵になるための訓練を積みつつ、青春を謳歌することとなります。色々な苦難もあるとは思いますが、私から言えるのはただひとつだけ。この学校での生活を、楽しんでいってください……これで私の挨拶を終わりとします」

 そう言って生徒会長は壇上から降りて行った。

 すごくマジメな声ですごくマジメなことを言ってるんだが、服装(コスプレ)のせいでギャグにしかならねえな。可哀想に。

 これまた多くの生徒が俺と同じことを思ったのか、体育館全体に微妙な空気が流れる。その空気を敏感に感じ取ったのか、生徒会長はもう一度壇上まで戻ってきて、

「なんだよもー!わたしのこの格好に文句がある奴は生徒会室まで来なさーい!その腐った性根とまともに機能していないであろう視神経を鍛え直してあげるんだから!」

 と叫んだ。性根はともかく、視神経を鍛え直すのは医学的知識が無いと無理じゃないか?



 その後、生徒会長が司会の人に思いっきりグーで殴られたりしたが、入学式はほぼ何事も無く進んでいた。そして次は、

「次は新入生代表による挨拶です」

 新入生代表の挨拶か。そういえば、新入生代表ってどんな奴なんだろうな?頭のいい秀才タイプか、はたまたこの学校らしく戦闘に秀でたタイプなのか。

「今年度の新入生代表は、本校が開校して以来初の男子生徒、天樫ゼロ君です。それでは天樫君、お願いします」

 一瞬、頭がフリーズした。

 司会の人の言っている意味が分からなかった。
 シンニュウセイダイヒョウノアマガシゼロクン?誰だそいつは。俺によく似た名前だな、いや全く同じか。HAHAHAこんな偶然もあるもんだな……って、んなわけあるか!第一、この学校に入学する男子生徒は俺しかいないはずだろ!

 つまり、えーと、何だ、その、今年の新入生代表って俺?

「何やってるんだ?ほら、さっさと壇上に上がって挨拶してこい」

 隣にいる柚子が耳打ちしてくる。いやいや、『さっさと壇上に上がって挨拶してこい』じ
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