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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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†††Sideなのは†††

ステアさん達とのドッジボール勝負を終えて、私たちはマス目の道へと戻ってきた。戻って来ての私の第一声は「はぁ。緊張したぁ・・・」だった。だって“アンスール”のメンバーが全員揃うんだもん。しかもフノスさんが出てきてさらに緊張。
本能的に畏敬の念が生まれてしまう。フノスさんは言わば次元世界を生み出した母だからかもしれない。フェイトちゃんも「そうだね。試合と合わせてすごく緊張した」と微苦笑を浮かべる。

「見てたよレヴィ! アンスールをアウトにしてビックリしたっ♪」

「わぷっ? ルーテシア、危ないって。落ちちゃうよ・・・」

「すげぇぞ、ホントにっ! レヴィが当てたから、さっきのゲームに勝ったようなもんだし」

「はいっ。あのグッと曲がったボールは見事フォルテシアさんの意表を突いてましたね」

ルーテシアやアギト、イクスちゃんに揉みくちゃにされるレヴィ。はやてちゃん達も八神家で労い合ってるし。じゃあ私は、「ヴィヴィオ。アインハルトちゃん。お疲れ様ぁ♪」だ。リオちゃんとコロナちゃんと喜び合ってるヴィヴィオとアインハルトちゃんの元へ行く。

「なのはママ、フェイトママ。うんっ。ルシルパパとシエルさんが手伝ってくれたから勝てたんだよっ♪」

「はい。ルシリオンお父様の素晴らしいパスのおかげで、私はステアさんをアウトにできましたし。フォルテシアさんは、レヴィさんが変化球を打てたからこそアウトに出来ました」

「そう言えば・・・ルシルさんが居ないですよね・・・?」

コロナちゃんが辺りを見回してそう言った。そこで初めて気付く。ルシル君の姿がどこにも無い。あれ? 一緒に転送されたんじゃ・・・? また置いてけぼりにされたの・・・? フェイトちゃんを見ると、

「あ、ルシルはたぶん転送されなかったと思う。何か話があったんじゃないかな・・・? 幻と言っても確かにそこに存在しているから。シェフィリスさんやシエルさん達アンスールのみなさんは」

そう言って、どこか寂しそうに微笑んだ。現在(いま)は同じ時間を過ごしているルシル君だけど、でも本物のルシル君が一緒に過ごしたのは“アンスール”のみなさんだ。ううん。偽物だとか本物だとかに区別するのは失礼過ぎるよね。でも、それが事実なのは変わらない。
どう声をかけようか迷っているところに、目の前に白い光が生まれた。きっとルシル君が転送されてきたんだ。光が治まると、そこにはやっぱりルシル君が居た。

「おかえりルシル」

真っ先にルシル君の側へと歩み寄って、さっきまでの寂しそうな顔から同性でもドキッとする笑みを見せてルシル君を迎えるフェイトちゃん。ルシル君もフェイトちゃんの笑みに笑みを返して「ああ。ただいま、フェイト」と応える。うん、やっぱり二人はお似合いだ
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