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落ちこぼれの皮をかぶった諜報員
 第2話 勇人「ちょっとだけ本気出す」
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逆手に持ち替え、男がナイフで攻撃してきた瞬間、体を反らし、男がナイフを持っている方の手首を掴み、自分の方へ男を引き寄せ、男の腕にナイフを突き立てた。
「ぬう!?」
思いも寄らぬカウンターに男は顔を歪ませ、一瞬の隙を見せた。
そして、勇人はその一瞬の隙を突いて、ナイフを右から左に振るい、男の顔を切りつけた。
「ぐあっ!!」
男は大きく怯み、すかさず勇人はしゃがみ込み、男の膝にナイフを突き刺した。
「があああッ!!」
さすがの男も耐え切れず、膝をつく。そして――
「game over」
勇人はそう口にして回し蹴りを男の顔に放ち、男はそのまま気を失った。




勇人は気絶した男たちを都合よく置いてあった縄で縛って、目覚めても逃げられないようにした。
「大丈夫かい?」
「はい、ありがとうございます! おかげで助かりました!」
「大した怪我もなさそうで安心したよ」
そう言うと、勇人は携帯を取り出し何処かへ電話を掛けた。
「もしもし、警察ですか? 先ほど誘拐があったと通報があったと思いますが誘拐犯を発見し、拘束しました。人質も怪我はありません。場所はレインボーブリッジ近くの1番大きい倉庫です。では、お願いします」
「ふう、これで一件落着……ああ、しまった!!」
「どうかしたんですか!?」
「テレビが始まってしまう!! 早く帰らないと!!」
「え? テレビ?」
そして勇人は、大急ぎで走って行った。


「あ……名前、聞けなかった……」
パトカーがすぐ傍まできて、警官が降りてきた。
「君が誘拐されていた、間宮ののかさんだね?」
「はい」
「ののか!!」
「お、お姉ちゃん!? どうしてここに!?」
「お巡りさんから聞いたの。ののかが誘拐されたって。酷い事されなかった?」
「うん! 大丈夫だよ。武偵高の人が助けてくれたから」
「え? そうなの?」
「うん! とっても強い人だったよ! 銃弾を避けたり、銃を使わないで誘拐犯をすぐにやっつけたんだよ!」
「そうなの!? すごい人が来てくれたんだね!!」
「……(でも、誘拐犯が言ってた“裏”ってなんなんだろう?)」
「ののか? どうしたの?」
「あ、なんでもないよ! ちょっと考え事!」



男子寮
「はあ……疲れた……。あ〜背中が痛てえ〜。しかも運の悪いことに“裏”の奴にも会っちまったし。ま、そんなことより湿布張ってテレビ見て寝ようっと」

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