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落ちこぼれの皮をかぶった諜報員
 第2話 勇人「ちょっとだけ本気出す」
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タクシーの運転手さんが「何も言うな。分かっている」といい猛スピードでここまで飛ばしてくれた。おまけに「金は要らん。早く行ってやれ」とお代をチャラにしてくれた。
つーか誘拐されるところを見てたんなら助けろよ……。そう思い、倉庫に入った。


中に入ると3人の男が女の子を囲っている。
(なんだよ、3人もいるのかよ……面倒くさいな……)
「い、嫌!! お家に帰してください!!」
「うるせー! 黙ってろ! 殺すぞ!! このくそが!!」
「!?……(お姉ちゃん……助けて……)」
「これでうまくいけば当分、金には困らないな!」
「ああ! これでしばらくは遊んで暮らせるぞ!」
やれやれ、もう楽しい未来を想像しているのか……。んじゃ、そろそろ行きますかね……。


「はーい、おじさんたち、くだらないことを妄想してないでおとなしくお縄につきましょうね〜」
「な!? テメぇ何者だ! 糞ガキ!」
「な〜に、ただのおちこぼれの武偵さ」
「(武偵高の制服……)」
「ちっ! おい! こいつを殺してとっととずらかるぞ!! もたもたしてたら警察が来る!」
「僕を殺すって? 怖い事を言いますね……。確かに、僕は落ちこぼれだけど…………生命を賭けた戦いなら話は別だ!!」
そう言い、勇人はナイフを構える。

「ヒーローごっこも程々にしろや! この糞ガキが!!」
そう言いながら男は刃物を出して向かってくる。
「遅え」
男が刃物で突いてきたが、勇人は軽く体を左へ反らし回避する。そして、左手で男の顎に掌底を打ち込む。
「がっ!?」
男はそのまま倒れた。確実に顎が外れているだろう。

「なっ!? テメぇ、よくもやりやがったな!」
「へっ、お約束の反応ありがとよ!」
2人目の男がナイフを構え、向かってくる。
(こいつら単細胞だな……銃使えよ……まあ、使ってくれない方が楽できるけどね!!)

勇人は常時携帯している投げナイフを男の足に向かって投擲する。
「があああっ!?」
投げたナイフは男の膝蓋腱へ見事に入った。たまらず、男は転倒する。そして勇人は跳躍し、男の腹部に全体重をかけてキックを入れ、男は声を出す暇もなく意識を手放す。

「さて、次はあんたがこうなる番だよ」
「やるな……。だが、まだ甘い……」
「!?」
「!?」
「こいつがどうなってもいいのか!!」
男は銃を取り出し、女の子の頭に銃口を当てる。
(うわ〜出ましたよ。よくあるパターン。しかも銃持ってるし……)

「ハハハッ!! どうだ! いいか、そのまま動くなよ……。安心しろ、お前が黙って殺されればこの子にはなんにも手出しはしない」
「わ、私の事はいいから逃げてください!!」
「余計なことをほざくな!!」

(勇敢な子だな。さぞ、家族や友達の事を大事に
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