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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第43話 ハルケギニアよ!!私は帰って来た!!
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魔法のカウンター《反射》で十分に対応できる。わざわざ《変化》の魔法を解く必要はないのじゃ。幸いこの場は風が通っているので、風の下級精霊がおるから戦力には困らん。

「そう。やっぱりね。私達は助かるわ!!」

 ブリジットの言葉に、囚われた少女達が喜びの声を上げる。しかし全員に共通して言えるが、吾の言葉を真の意味で希望と受け取った者は居ないと言う事じゃ。相手が神官の威光を盾にする犯罪者組織(ロマリアンマフィア)である以上、たとえドリュアス家であっても簡単に手を出せる物ではない。それ以前に吾の言葉が“この場に居る者に希望を与える嘘”と、思っている者も居る様じゃ。その証拠に喜び笑顔を見せておるが、目に希望を得た者特有の輝きが無い。

(少し腹立たしいの。我の言葉に説得力は無しか? 今に見ておれ……)

 とりあえず自力で脱出するとして、杖無しで魔法を使ったとなると騒ぎになりかねない。何か杖の代わりになる物は、……都合良くあるわけないか。そう思い周りを見回すと、倉庫自体はかなり大きく目に見える範囲に窓や覗けそうな隙間は無いし出入り口は貨物搬入口だけじゃ。じゃが風が流れている事から、奥側に窓や出入り口等の空気の通り道があるはずじゃ。

 檻の中と言うのもあるが、搬入口の鉄格子の扉が閉められて居るので、精霊魔法を使わなければ脱出は不可能な状況じゃな。大声を出し助けを呼べればとも思うが、この感じでは聞き耳防止用のマジックアイテムを使っているな。搬入口から覗いたくらいでは、荷物に邪魔されてこちらを視認する事はまず不可能じゃ。

 現在位置は精霊達に頼んで把握(はあく)可能。時間は腹のすき具合と日の傾きから、スリープクラウドを食らってから1時間と少しと言った所か……。現在位置と時間から見て、連れ去られてここに入れられ、そう時を置かず目覚めたな。

 ……さて、どうしたものか。

 まあ、いざとなれば如何とでもなるか。それより気になるのは、オッサン(精霊)が如何しているかじゃ。吾が居ぬ間に騒ぎを起こしていなければ良いが。

(……はてしなく不安じゃ。早く脱出せねば)

 オッサン(精霊)には、風の精霊に伝言を頼む事にしたのじゃ。現在地と状況に加え「絶対に騒ぎを起こすな」と伝える。……が、どう考えても無駄なんじゃろうな。うぅ……鬱になってきたのじゃ。

 風の精霊にお願いして周りの状況を調べてもらっていると、倉庫の奥に居室兼事務所の様な物があると分かったのじゃ。そこで数人の男が、一人の男に食って掛かっておったのじゃ。

 食って掛かる男達は、ギュアギャア五月蠅いが簡単に言うと「約束通り女奴隷1人を俺達に提供しろ」と言っておる。どうやら男達は、奴隷を確保する為に雇われた人攫いの様じゃ。それに対応する男は「黒髪の女は高値すぎて駄目だ
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