暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜親バカは永遠に〜
[5/19]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
話をしていると、アリサとすずかが立ち止まって、とあるエリアを見た。
はやてが「ゲームセンターがどうかしたん二人とも?」と訊ねた。アリサ達が見ていたのは、アミューズメントエリアへ案内する電光掲示板に記されたゲームセンターの文字。

「ちょっとシャルの事を思い出してた」

「シャルちゃんと最後に逢った日の前日、ゲームセンターで遊んだんだよね」

二人は懐かしそうに通路の先にあるゲームセンターを眺める。私たちも、シャルがゲームセンターで楽しそうに遊ぶ姿を幻視する。みんなから噴き出したような笑いが漏れた。誰もが想像できるシャルの姿。

「久しぶりに勝負してみる? ルシル。ま、あたしが勝つけど」

アリサがハンドルを握るような動きでルシルに戦いを申し込んだ。対するルシルは「ゲーセンで勝負って言う歳か?」って考え込んだ。アリサの挑発的な笑みが固まる。小さく「歳・・・?」って呟く。ルシル、もう少し発言を考えようね。アリサが固まった笑顔のままアミューズメントエリアへ続く通路を進んでいく。
私たちは仕方なしにアリサに続いて行くことにした。アリサは止まることなく、ゲームセンター入り口付近に置かれたパンチングマシーンの前に立ってお金を入れた。グローブをはめて拳を打ちあう。二度深呼吸して、

「四捨五入すればまだ二十五だこんちくしょーーーーーッ!」

「「「「「「・・・・・・・」」」」」」

許されるだけの助走をつけて怒声と一緒にミットを殴った。記録は・・・150。アリサは「チッ、もう少しイケると思ったんだけどなぁ」ってご不満の様子だ。でもアリサ。私たちはまだまだ二十代なんだから、歳、って言葉にそこまで反応しなくても。

「ほら、ルシル。一切のズル無しでやってみてよ」

「仕方ないなぁ。すまない、ザフィーラ。荷物預かってくれ」

ルシルがザフィーラに手に提げた袋を手渡す。ザフィーラの持つ袋が両手合わせて2ケタに突入。そしてルシルは渋々グローブをはめて、野球のフォームのように片足を上げる。力強く踏み込み。勢いを一切殺さずに前傾姿勢に入ってミットを奥に押し込むように殴り付けた。
ミットは大きく軋みを上げて倒れた。近くに立ってたアリサや、離れた位置に居た私たちもビクッてなった。ただいまの記録は・・・

「はぁ!? 999ぅぅ!?」

アリサの倍以上。測定値MAXだ。でも当然の結果だと思う。ルシルはヒョロっとして見えるけど、女のアリサ以上に筋力があるし毎日鍛えてる。アリサが大きな声にならないように努めながら「魔法とか使ったんじゃないでしょうね?」と訊いた。

「そんなズルはしない。元々私とアリサじゃ身体能力が違うしな。それに、こいつにはコツがあるんだ。記録はミットを殴った時じゃなく、このミットが倒れ込んだ時の衝撃を計るものだ。だ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ