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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜親バカは永遠に〜
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ルシル君には総じて黒が良く似合う。シャルちゃんも言ってたし、私だってそう思う。
「それとも赤かなぁ? ルシルパパってどれも似合うから、すぐに選べないな〜。う〜ん、でもルシルパパはリボンよりヘアゴムの方がいいんだよね・・? 黒のヘアゴム? 赤のヘアゴム? それとも別の色のリボン、ヘアゴム・・・むぅ」
ヴィヴィオはすごく楽しそうにルシル君に贈る髪留めを選ぶ。本当はもっと時間をかけて選びたかったようだけど、ルシル君たちがそろそろ戻りそうだったから切り上げる。
「喜んでくれるかなぁ、ルシルパパ」
プレゼント用に包装してもらった小さな箱を大切そうに胸に抱くヴィヴィオ。ヴィヴィオ。それは要らない心配だよ絶対に。
「心配いらねぇよヴィヴィオ。ぜってぇ喜ぶって、アイツ」
「ルシルさんの親バカっぷりはすごいですからね〜」
「セインテスト君はきっと叫ぶわね。ヴィヴィオちゃんへの永遠に朽ち果てぬ愛をッ?」
うん、親子愛だよ、親子愛。シャマル先生、“親子”を付けてください。付けないとルシル君が危ない人だというように聞こえますし。ほら、ヴィヴィオが「あ、愛、ですか・・?」って、照れてながらも困ってるじゃないですか。可愛いからいいですけど。
「そうだよヴィヴィオ。ルシル君は絶対に喜んでくれる。シャマル先生の言うように叫ぶくらいにね。親子愛をね、うん、親子愛」
「そ、そっか、そうだよね。もぉ、シャマル先生!」
「や〜ん、ヴィヴィオちゃんか〜わいぃ〜い?」
「わぷっ?」
シャマル先生がヴィヴィオを抱きしめて、くるくる回り始めた。二人の周辺にハートマークが乱舞してるのが幻視できる。
「あれ? なのは達どうしたの、まだこんなところで・・・?」
フェイトちゃん達が戻ってきていた。もちろんルシル君もいて、「先に行っていなかったのか?」と訊いてきた。シャマル先生はヴィヴィオを降ろして、背中をそっと押した。
「なのはママ・・・」
「うん、渡してあげて」
ヴィヴィオは頷いて、ルシル君の元へ駆け寄る。
「ん? どうしたヴィヴィオ・・?」
「ルシルパパ。あの、コレ・・・」
ヴィヴィオが差しだしてきた包装された箱を見て、ルシル君は「コレは・・・?」と受け取って訊ねる。
「ルシルパパにプレゼント。少し遅めで、少し早めなバースデープレゼント」
「っ、私に、ヴィヴィオからの誕生日プレゼント・・・。あ、開けてもいいか?」
「うんっ。あ、でも喜んでもらえるか判らないけど・・・」
「どんなものでも嬉しいに決まっているだろ?
愛娘
(
ヴィヴィオ
)
からのプレゼントなのだから」
ルシル君は丁寧に、それはもう壊れモノを扱うように包装紙を解いていく。長方形の白い箱を開けて中身を
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