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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第42話 塩爆弾爆発!!でも私は不在です
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張に包まれた。陛下が塩を買い占めている者達に対し、反逆者とはっきり言ったのが原因だ。
「しかし陛下。領主にとって、塩を含めある程度の備蓄は責務です」
文官の1人が、あわてて陛下に進言する。
「言いたい事は分かるが、限度と言う物がある。昨今の塩高騰の不安により、ある程度の備蓄の増大は大目に見る」
陛下の言葉に、明らかにホッとした表情を見せる貴族が数人いた。逆に顔色が悪くなった者も居たが……。
「反逆者を捕えるにも証拠が居る。証拠をそろえるにしても、相当の時間がかかる。それまで高騰した塩の値段を、放置しておく事は出来ぬ。よって急場をしのぐ為に、ゲルマニアに岩塩の供給量を増やしてもらう為の使者を送ろうと思う」
当然と言えば当然の流れだろう。そして、この大任を受けるのは……。
「ドリュアス侯爵。我が書状を預ける。ゲルマニアのアルブレヒト3世に見事届けて見せよ」
「ハッ!! 一命に変えましても」
陛下にとって、ここで「岩塩輸出量増加の交渉をしろ」と命令じないのが重要だ。失敗すると分かっている交渉を命じて、アホ共に処分の口実を与える訳には行かない。私に課せられた任務は、あくまで書状を届ける事だけなのだ。その証拠に、悔しそうにこちらを見ている者が何人か居た。しかしこれで、失敗した時の責任が陛下に行く事になる。まあ、その対策がこれからの話しだ。
「それからドリュアス侯爵」
「ハッ!!」
「以前命じていた塩の増産と備蓄は上手く行っているか?」
「はい。ご命令にあった備蓄量の方は何とか。いつでも放出可能ですが、放出したしますか?」
「いや。必要なら追って指示する」
「ハッ!!」
これで全ての種がまかれた事になる。私と陛下は(表面上)何一つ嘘をついていない。周りの人間は私と陛下の話を聞いているだろうが、所詮大した量で無いと思っているだろう。実際の塩の備蓄量は、トリステイン王国の一年分を裕に越えているが……。
ここまでで私の出番はほぼ終了となる。ここからは公爵を中心に、反逆者捕縛の為の話となる。内心で「本来なら私の専門はこっちなのだがな」と、ボヤしてしまったのは私だけの秘密だ。
ゲルマニア王のアルブレヒト3世への謁見は、驚くほど簡単に終了した。書状を渡し一晩待たされて、帰る前に返事を持たされるだけの簡単なものだった。急ぎの書状であった為、移動に風竜を使ったので3日で帰ってこれた。正直に言ってあっさりしすぎたと思う。
「陛下。アルブレヒト3世からの返書をお預かりしてまいりました」
「ドリュアス侯爵。ご苦労だった。返書をこちらへ」
陛下の隣にいた文官が、私から返書を預かり陛下にお渡しする。陛下は返書を広げ返書に書かれた文章を目で追うと…
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