暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜追憶の旅路そのさん♪〜
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てんのよシャル!」
「なんか一口齧ったヤツを、間接キスだね?みたいなノリで渡せば喜んでくれるんじゃないの? ていうか売れるんじゃない? このメンツ、全員顔の出来が素晴らしいし」
「「「「それダメ!!」」」」「それアカンやろ!」
そんなこんなで何とか固めるまで行って、いざ試食。その日、子供心にかなりの傷を負った。それはもう酷い有様だったよ、味が、硬さが。で、初日は失敗だけして終了。次の日、テンパリング(温度調整)をしていなかったことに気付く。まともなチョコに作ることに成功。試作品が上手くいったことで、調子に乗ってしまう。さらにレベルを上げたチョコづくりを開始。結果、
「「「「「おえぇ〜」」」」」
女の子にあるまじき失態を晒す羽目に。下手に凝ったモノを作るには経験不足だと自己認識。シンプル・イズ・ベスト。それがみんなの出した結論。そしてバレンタイン当日。朝早くに魔法の練習と理由を付けてバニングス家へ。それぞれ渡す相手を想ってチョコづくりに勤しむ。
「はやてちゃん、シグナムさん達にチョコ渡せたかな・・・?」
子はやてちゃんは昨日のうちにチョコレートを愛する家族のために完成させて、昨夜本局へと発った。さすが毎日料理しているだけあって、このメンバーの中で最も早く、そして完成度の高いチョコを作った。
シャルちゃんは「絶対喜ぶよシグナム達。特にシャマルなんて泣いて喜びそうよね」と笑う。映像を観てるシャマル先生が当時の事を思い出したのか『あの時はホント嬉しかったです〜』と嬉し泣き。
子供の私たちはチョコを作り終えて、子アリサちゃん家のリムジンで学校まで送迎してもらった。学校全体がそわそわとして、妙に落ち着かない。
「男子たちは朝から熱心に靴箱待機かぁ。御苦労さまね」
正面玄関に着くと、上級生らしい男子生徒たちが自分の靴箱の前でウロウロしている。当時、私たちと関係の深い男子(ルシル君やユーノ君にクロノ君とか)と比べてしまって、今まで思いもしなかった憐れみみたいのが生まれた。
そもそも朝から靴箱の前で待ってたんじゃ女の子が入れにくいって判らないのかなぁ〜? エントランスの靴箱で立ちつくす男子生徒たちをスルーして、みんなとお喋りしながら教室へ。
「あの!」
教室でお喋りしている私たちのグループのところへ来た別のクラスの女の子。手にしているのはチョコが入っているような包装紙でラッピングされた箱。みんな揃って首を傾げていると、
「このチョコ、銀髪の男の子に渡してほしいの!」
顔を真っ赤にして、チョコを差しだしてきた。銀髪の男の子、それは子ルシル君の事だった。その女の子だけじゃなかった。たぶん上級生のクラスからも数人。子ルシル君にチョコを渡したいって人が集まってきた。
「え、どういうこと? どうし
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