転入の理由
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話をしていたところで・・・
『キャアアアアアアアアアアアアアア!?』
悲鳴・・・というか、黄色い歓声が上がった。
「なんだ!?」
「・・・どうしたのかしら・・・?」
それまで話に夢中になっていた彼らが周りを見渡すと・・・
『・・・・・・!(*>v<)ゞ*゜+キラキラキラキラ』
とした女生徒からの好奇の眼差しと・・・
『コイツ殺してぇ・・・・・・!(#^ω^)ピキピキ』
とした男子生徒からの妬みの眼差しの、二つが向けられていた。
「・・・な、何だこの空気は・・・?」
「・・・・・・まあ、原因は分かりきっているのだけど、ね・・・。」
二人の視線の先には、ムフフ、と口に手を当てて笑っている鈴蘭の姿があった・・・・・・
「・・・で、何しに来たんだ・・・?っていうか、アンタクラスメイトに何言ったんだよ・・・?」
額に青筋を立てて静かに起こる護堂は、昼休みに入ると同時に鈴蘭を屋上へと連れ出した。その隣にはエリカと、なんと護堂と同じ高校に入学していた祐里がいる。眷属となった彼女は、必要なら自分が転校することも視野にいれていたのだが、最初から同じ高校に入学予定だったことを知ると、何か運命のような物を感じて顔を綻ばせていたものだ。
彼女も、【正史編纂委員会】から、自分の学校に鈴蘭がやってきたと連絡を受けて、慌ててやってきたのである。
しかし、護堂の言葉遣いがだいぶ砕けている。今日だけで色々と迷惑をかけられた為、敬語を使うような気が失せてしまったのだ。
まあ、そんなことを気にする鈴蘭ではないのだが。
「クラスの子達に言ったこと?・・・『気になる男がいたら、近くにいたいと思うじゃない?』って呟いて、護堂君を意味ありげに見ただけだよ?」
「それが原因だよ!!!」
勿論、鈴蘭は確信犯である。
「嘘は言ってないよ嘘は。『カンピオーネ仲間として』気になっているのは確かだし。好きとは一言も言ってないよ私は。」
「そ、そんな言葉を鈴蘭様が言ったら、全員がそういう勘違いをするに決まってます!ただでさえお綺麗なのに・・・。」
と祐里が苦言を申すが・・・
「え〜でも〜。元はと言えば、『あ〜、エリカさんと祐里さんに続き三人目の登場か〜。流石は護堂君。草薙一族の力は伊達じゃないわね〜。鈴蘭さんも気を付けないと、そのうち四人目や五人目が出てくるわよ〜?』なんて認識されてる護堂君が悪いんじゃない〜?二股も三股も四股も五股も一緒だと思われてるんだよ。」
鈴蘭が実際に、クラスメイトの女性から言われた言葉である。彼女はどうやら、草薙一族の悪癖をキチンと知っている人間のようだった。
・・・というより、入学して
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