暁 〜小説投稿サイト〜
P3二次
XV
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出す。
 本当にS.E.E.S.に加入しても良いのかと言う確認だ。

「はい。もう、決めましたから。キーくんの力になりたいんです」
「そうか。歓迎するよ。うむ、特別な事情だから両親にはこちらから取り計らっておこう」

 チラリと幾月に目配せをする美鶴。
 既に風花の両親が成績や進路と言ったものに弱いと伝えているから、それ関係だろう。
 甘い言葉で釣るのだろうと予測出来る。

「はい、ありがとうございます」

 これで話はまとまった、新しい仲間が増えて万々歳――とはならなかった。

「……いいんですか? こんな簡単に人を巻き込んで……」

 岳羽が不満の言葉を口にする。
 美鶴は口では確認なんかしていたが、実際は風花を手放す気はなかったのだろう。
 それほどまでにアイツの能力は希少。
 そして岳羽は聡い、そんな美鶴の感情の動きくらいは察せる。
 だからこそ不満を口にしたのだ。

「あの、大丈夫ですから。私が自分で決めたことで、そこに後悔なんかはありません」

 凛と胸を張って答える風花を見て岳羽もひとまずは納得したのか、手を差し出す。

「まあ、本人がそう言うんなら……ってかタメ語でいいよ。同級生なんだしさ。これからよろしく」
「はい……じゃなくて、うん。よろしく」

 岳羽なら風花の良い友達になってやれるだろう。
 公子だって人付き合いは良さそうだし、問題はなさそうだ。

「ところで、今月もまた特別なシャドウが出たらしいね」
「満月のアレでしょう? 今後の指針に出来そうではあるが……」
「そうだね。来月からは満月が近付いたら要注意ってことで」
「敵の来訪周期が分かったのは大きなアドバンテージだ」

 真田はそんなことを言ってるが、アレについてもっと深く考えるべきじゃないだろうか。
 他のシャドウとは明らかに異なる巨大シャドウ。
 どれだけ居るのか、何故満月の晩限定なのか、気になることは腐るほどある。

「大きなアドバンテージとは言えねえ気もするがねえ」
「どういうことだ?」
「来るって心構えと準備が出来る程度だろ? まったく意味のないことでもないだろうがな」

 幾月に視線を飛ばす。

「巨大シャドウについては調べているんですかね?」
「うーむ、一応やってはいるんだが如何せんシャドウ自体が謎多き存在だからねえ」

 詳しいことは余り判明していないと頭を振る幾月。
 それが本当か嘘か判別がつかないのは、コイツがやり手だからか、俺が未熟だからか……
 どちらにしても幾月の言葉を丸々鵜呑みにするわけにはいかない。

「ま、そっちは僕らに任せてくれ。裏方には裏方にしか出来ない仕事があるからね」
「じゃあ俺ら実動組は戦いだけに専念させてもらいますかね」
「頼
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