暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos22-Cなお深き闇に染まれ、聖夜の天(ソラ)〜Signalfeuer eines Gegenangriffes〜
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外の世界で、そして「っ、ルシル君!」が“エヴェストルム”を手に持って、わたしに向かって飛んで来とるのが見えた。

『はやて、シュリエル! いま助けるからな!』

『無駄よ。今代の主と管制人格、そして守護騎士は私が掌握するわ。・・・直に沈むわ、私の深い闇の底へと』

外のわたしの口から発せられたんはわたしの声やなくてアウグスタさんのもので、「ルシル君、聞こえるか!?」もう一度声を出しても、わたしの声は自分の耳にだけ届いとるような感覚がある。

――轟き響け(コード)汝の雷光(バラキエル)――

ルシル君の“エヴェストルム”の先端から蒼く輝く雷の砲撃が発射されて、それは一直線にわたしに向かって来た。目を閉じようとしても閉じれへん。それでようやく判った。わたしがいま見とるんはシュリエルの視界やってことが。

「わわっ!?」

わたしらの体を乗っ取っとるアウグスタさんがルシル君の砲撃を避けたことで目の前の光景が目まぐるしく流れる。耳には“闇の書”が開くペラペラってゆう音が届いて、≪Divine Buster≫そんな声が聞こえた。

『撃ち貫きなさい』

右の手の平から綺麗な桜色の砲撃が発射された。ルシル君は避けようとせぇへんから「危ない、ルシル君!」呼びかける。すると、まるでわたしの声が届いたかのようにルシル君は小さく微笑んで、砲撃に右手の平を翳した。

――女神の救済(コード・イドゥン)――

砲撃がルシル君の手の平に触れた瞬間、砲撃が一瞬で消滅した・・・とゆうよりは吸収されたっぽかった。ルシル君から聞いとった魔力吸収の魔法や。ルシル君は『はやて達を返せぇぇぇーーーッ!!』ってジグザグに飛び回りながらわたしらの方に飛んで向かって来た。そんでルシル君とアウグスタさんは射撃や砲撃の魔法を撃ち合いながら空を飛び回り始めた。

「ルシル君・・・」

蒼い剣12枚を翼にして空を翔けるルシル君と、黒い翼を翻して飛ぶアウグスタさん。ルシル君はアウグスタさんの魔法を吸収したり避けたり防いだりして慌ただしいけど、アウグスタさんはときどき防ぐことも避けることもせんでルシル君の攻撃を受けた。でも効いてへんようやった。

『さすがは闇の書の防衛プログラム。やはり並の防御力じゃないな』

――集い纏え(コード)汝の火炎槍(フロガゼルエル)――

『お前の魔導のおかげもあるわ。これまでの蒐集対象史上、最高だわ!』

蒼く燃え盛る“エヴェストルム”を連続で振るうルシル君の斬撃を、左腕の籠手で防いでは右拳で反撃するアウグスタさん。でもお互いに決定打を与えられへん。

「チッ。本当に面倒な子供だわ。まだ何か隠し玉を持っているようだし。速攻で撃墜するのは諦めるわ」

耳元で囁かれたかのような「アウグスタさん・・
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