それから
ホラゲー
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
慎吾と美愛が地球に里帰りした翌日、わたしことアリシアと鈴城夏希は休暇を貰っていた。
「なーつーきー、ひまー」
「うっさいぞ、アリシア。暇ならイメトレでもしとけ」
特にすることもなかったわたしたちは六課の隊舎にある共有スペースでだらだらしてした。
いや、実際にだらだらしているのはわたしだけで、夏希は本を読んでいるのだけれど。
「ねー、その本面白い?」
ご丁寧にカバーが付けられているせいで題名すらもわからないその本について問いかけてみる。
「元はフリーのホラゲーだった魔女○家。ゲームも小説も面白いぞ」
栞を挟み、カバーをとって表紙を見せてくれる。
そこに描かれているのは紫色の髪を持つ少女の姿。
わたしも陽龍と美愛と一緒にプレイをしたことがあったけど、小説を見たのは初めてだった。
「時期はゲームが始まるより前で、エ○ンとヴィ○ラが入れ替わるまえだな。エ○ンの過去が書いてある」
「わたしはエレンズナイフルートは苦手だったなぁ。あの事実は知りたくなかった」
「もう一つのルートより先にソッチを見てしまったオレの気持ちはとても複雑だった」
真実を知るととても泣きたくなる。
まあ泣かないけど。
「なにげに最初に出てきた大きいクマさんが追いかけてくるやつが一番怖かった」
「同意」
腕を切り落とすと赤いものが出てくるあたりも怖いけど、カエルはかわいかった。
そのせいで押し込むときすごく悲しかった…。
ごめんね、カエルさん。
あの部屋でると背後にカエルがいて、戻ると中が赤黒くなっててマジ恐怖。
でももう一度入るとなにもないっていうね。
「てかホラゲーとかするんだな」
「うん。小学生のときの夏休みに陽龍が青○の実況やってたのをみつけてね。おもしろそうだから途中からわたしたちも参加したんだ」
ホラゲーなのに楽々プレイ。ノーセーブクリアどころか死なずにクリアなんて当たり前の陽龍。
基本操作は割とうまいのに、急に出てくるタイプにビビって毎回死んでた美愛。あと謎解きがへたすぎ。
謎解きは得意だけど操作が苦手で逃げるタイプだとかならず死んでたわたし。
「お前ら兄弟って本当になかいいな。だったら今度一緒にほらでもするか?マッ○ファーザーとか霧雨○降る森とか」
「あ、いいね、それ。ほかの面白いゲーム、陽龍に今度聞いとくね」
とりあえずあと数日間陽龍はフェイトとデートだろうから、それよりあとかな。
「…夏希、ひまー」
「振り出しに戻ったな」
話が終わったと思っていた夏希が本を読もうとしていたところで思い出したんだからしょうがない。
「はぁ…。ならアリシア、明日か明後日、少しいいか?」
「今日から一週間仕事禁止なわたしはいつでも暇人だよー?どっかいくのー?」
「もう
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ