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とある彼/彼女の籠球人生
第二話
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れば走り続け、ずっとこんな練習を繰り返していた。ぶっちゃけて言えばこいつに友達と呼べる奴は俺ぐらいしか居ない。共通の話題が無いのだ。皆が皆バスケの話をするならいいが、そんなわけがない。無視されるまでじゃないが、孤立するのも早かった。俺から話しかけないとこいつは一人寂しく席に座っているだけなのだ。
なのに━━━━。


「好きな事で一番になりたいのは当たり前だろ?」


なのにこいつは笑いながら言ってくる。夏音からすれば本当に当たり前なんだろう。


「それに……友達なら皐月が居るだろ? 大丈夫だって」


「えっ!? おい━━━━」


「よし! 休憩終わり! 行くぞ!」


「おぉ!? 待てって、こら!」


返事をする暇も無く、ボールを渡されコートに引っ張られていく。


「痛ってぇ、ちくしょう……」


すごい馬鹿力だった。抵抗すら許されずゴールの前に立たされた。一言夏音に文句言ってやろうと思ったが、痛みに手を振っている間にさっきとは違う人と話し合っていた。ゴールの方を向いたり時折俺に顔を向けてくる。
文句を言うタイミングも外しちまったし、もうしょうがない。諦めてボールを構えることにする。
確か……夏音が言うにはゴールの周りに書かれてるライン……その中で一番離れてるやつの外から撃つのが“普通“でシューターとしての“最低条件“だとか言ってたな。


(ええと……まず、つま先をゴールに向けて━━━━?)


他の人達から教わったことを思い出しながらボールを構えると夏音と、夏音と話していた人がゴール近くに移動してきた。


「気にしない気にしない。こっちも練習してるから。邪魔しないから安心して撃っていいよ」


なんだろう? 近くで俺のシュートを見たいとかそういうやつか?
正直ガン見されているのでまったく安心出来ないのだが、言ってもしょうがなさそうなので素直に撃つことにする。


(撃つために時間が掛かるとディフェンスに邪魔されるから、ジャンプは低めに……手首で弾き出すように……撃つ━━━━!?)


ボールを撃った直後だった。両膝に手をついた体勢で俺を見ていた二人がいきなりゴール下に走りだし、互いに押し合い始めた。っと、いっても流石に夏音が押し出されていたが……。


(外した……!)


ボールがリングにぶつかって跳ねた。もっとも前まではリングにすら届かなかったので、これでも十分進歩しているのだ。


「ッ……!」


「ふっ……!」


だが、二人はシュートの結果など気にせず、重力に引かれて落ちてくるボールに飛びかかっていく。相手が両手でボールを掴んで着地すると、夏音と二人で話し始めた。
いや……何がしたかったについては分か
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