忘却の花冠
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間まで仕事をしていたのだろうか?
「あげる……と言っても、かなり下手クソだけどっ」
「花のっ……冠?」
手渡されたそれはかなり不恰好だが、形状からしてまず間違いないだろう。
「家にあった造花でそれらしい形にしてみたけど、……結構難しいね」
「……っ」
「ルヴァーナ?ねえ、どうしたの?」
「あ……頭がっ!?」
花の冠を目にした途端、それまでドクドクと脈打っていた痛みが急激に速度を上げた。
赤い頭巾の上から両手で頭を抱き、その場に膝を着いて強く目を閉じる。
彼が呼び掛けているようだが、それが煩くて上手く聞き取ることが出来ない。
次第にそれまでがフェイクだとでも言うのか、痛みがぼやけて代わりに何かが映り始めてくる。
それは………………一人の少女と一人の小鹿の物語だった。
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