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蒼の使い魔は悪魔で召喚魔剣士
出港までの時間
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サイトが吹っ飛ばされた。
ワルドが立ち去った後、俺はサイトに近づく。

「サイト」

「うわ!あ、アルさん……見てたんですか?さっきの……」

「ああ」

「……」

顔をうつむかせて黙り込むサイト。
とりあえず魔法で傷を治す。

「剣を持ち始めたばかりの素人が、それなりに訓練を積み重ねた相手にすぐに勝てるなんて思ってないよな?」

「……わ、分かってます」

一度、ガンダールヴの力を発動させたサイト殴り飛ばしてるからな。あの時は良く飛んで行った文字通り……

「これでお前はまだ素人だということがよくわかったろうし、むしろ1度負けてよかったと思っておけ。負けたおかげでお前は強くなれる可能性が高くなるしな」

「負けて強く?」

「失敗からは学ぶことが多い。サイト、さっきの戦いで分かったことはあるか?」

サイトは悩み始め、それから。

「……ガンダールヴの力に頼りすぎてた?」

「そうだな、サイトの能力は確かに強力だ。だが使っている本人は素人、それなりに強いやつにはまだ負ける。それにお前は実戦経験とかまだまだすごく少ない」

「うっ……」

今回負けた相手はいろんな意味でちょうど良かった。ちょうど良いからこの際、ワルドにはサイトの強くなるための踏み台にでもなってもらおうか。

「他にも言いたいことはあるがそれはまた今度だ、とりあえずサイト、お前は強くなる。というか強くする……確実にな」

強くなるという言葉に最初は表情を明るくするサイトだが俺の表情を見て青ざめている。

「俺に師事してんだ、強くならないならあらゆる手段を使っても強くするだけだ」

がくがくぶるぶると震えるサイト。

「安心しろ、お前は最終手段に頼らなくても強くなってくれると思ってるからな……けど、これはだめだと思ったら……」

「全力で強くなります!!」

「元気になったようだな。よし、このまま今日の鍛錬をするか」

「はい!」

「さて、全力でといったな……今回は限界に挑戦してもらおうか」

今までの鍛錬は、現代人で武術をやってないだろうと思われるサイトには若干きつかったろうがそれでもおさえてはいた。これからは少しレベルを上げていきますか、本人も強くなりたいって意志があるようだし。
やる気が湧いてくるな、楽しみが増える……

「え……!?」

俺の顔を見て何を思ったか引きつった顔をするサイトの肩に手を置き、若干低い声で。

「男に二言はないよな……」

「……はい」

そしてその日、サイトの悲鳴が数回木霊したという。



夜、なにやらサイトとルイズが会話しているようだったが聞かないことにした。
俺だって無差別に盗聴なんてしない。

だが1階が騒が
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