第8話:新メンバーを選抜せよ−2
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の色ですか? 紺というか、暗い青というか・・・そんな色です』
「暗い青・・・ですか」
ポイントBの隊員からの報告に対してエリーゼは目を見開いて大声をあげる。
エリーゼの周りに居たエランをはじめとする本隊の隊員たちが
砲撃を受けたという報告内容よりもエリーゼの声の大きさにぎょっとした顔をする。
だが砲撃の魔力光の色を聞いたエリーゼは、そんな周囲の反応とは関係なく、
腕組みをして俯いた。
(暗い青ってことは、間違いなくゲオルグ本人が攻撃してきたのね。
ハナから自分で仕掛けてくるなんて、やってくれるじゃない)
予想していなかったゲオルグの行動に対してエリーゼはニヤッと笑う。
しかし、そんな表情も長続きせず再び俯き加減で眉間にしわを寄せた。
(ちょっと待って・・・そもそもそんなに都合よく砲撃って当たるもんかしら?)
しばし難しい顔をして考え込むエリーゼ。
(そうかっ!! しまった!)
その顔が再び上げられたとき、表情はさらに険しさを増していた。
「エラン曹長! ポイントB以外の観測ポイントと連絡はつきますか?」
「確認します、お待ちください」
「お願いします。それとAMFの強度分布図をできるだけ広い範囲で見せて!」
余裕がないのか早口で矢継ぎ早にエリーゼは指示を出す。
それを受けてエラン以下の隊員たちが忙しく動き始める。
だが彼らが答えを出すよりも早く、次なるバッド・ニュースがエリーゼの下に入る。
『至急至急! ポイントBです。 ガジェット3機による襲撃を受けました。
至急救援を願います!』
「了解。すぐ救援を送りますから私と合流することを最優先に今は逃げてください。
逐一位置情報を送るのを忘れないでね」
『了解しました。お願いします!』
声色に安堵を色濃く出した応答を聞き終えると、エリーゼはエランの方に向き直る。
「エラン曹長。 2人を連れて救援に向かってください。
ガジェット3機を破壊したら速やかに私と合流を」
「よろしいのですか? 3尉と同行する者が2人になってしまいますが・・・」
「やむを得ません。 今は戦力を集中させるのを優先します。
このまま観測ポイントに人員を置いておいても各個に撃破されるのがオチよ。
幸い今は敵も戦力を分散しているから、敵よりも早く集結して逆にこっちが
各個撃破を仕掛けましょ」
「わかりました。 それではすぐに向かいます」
エランはそう言って軽く会釈をすると隊員を二人引き連れて駆け出した。
しかし、すぐに足を止めるとエリーゼのほうを振り返る。
[3尉。 ポイントB以外の観測ポイントとも連絡がつきませんでした]
[わかりました。ありがとう、エラン曹長。 気を
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