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特殊陸戦部隊長の平凡な日々
第8話:新メンバーを選抜せよ−2
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・・・・」

通常、AMF発生源が1つであればその効果は発生源を中心とした同心円状に
距離が遠くなればなるほど弱くなる。
しかし、この時のAMF強度分布は明確な中心が見いだせず、
AMFが強い部分と弱い部分がまだらに入り混じっていた。
その様子を画面で見たエリーゼは俯き加減で少し考えると、パッと顔をあげて
隊員たちの方へ向き直った。

「発生源が1つではないためにAMFどうしが干渉し合ってるみたいですね」

「なるほど。 では、どうされますか?」

エランが頷きながら尋ねると、エリーゼは小さく首を横に振ってから口を開いた。

「干渉していようといまいとAMFに対して最も有効な対抗策が
 AMFCであることには変わりありません。
 本隊は全員AMFCを起動したうえで予定通り観測ポイントBに向かいます」

「了解しました」

エリーゼの指示に対してエランは納得顔で頷きながら答えた。
そして各自が携帯用AMFC発生装置に手持ちのカートリッジを挿入して
AMFCを展開すると、一行はエリーゼを先頭にして歩き始める。



JS事件中に機動6課が開発し配備を開始した携帯用AMFCは、
戦後瞬く間に管理局の戦闘部隊全体に普及していった。
それは最後の戦いでアースラに搭載された大型のAMFC発生装置が
対ガジェット戦において大きな力となったことが大きな要因ではある。

だが、戦後に士官学校と戦技教導隊の協力下で行われたAMFやAMFCを
生かした戦術の研究によって、対魔術師戦でのAMFの有効性と
AMFに対してはAMFCの使用が最も有効であるとの結論が導かれたことが
普及の最大の要因であった。

この研究結果を受けてAMFC発生装置は改良され、今では第3世代の装置が
誕生している。
この装置では、AMFCだけでなくAMFの展開も可能となっており、
カートリッジ1発あたりの稼働時間も当初の5分間から10分間に延長された。



『・・・こえます・・・ちら・・・です・・・』

エリーゼたちの一行が観測ポイントBに近づくと雑音とともに途切れ途切れの
音声通信が聞こえてくる。
エリーゼたちが近づいたことによって、AMFで妨害されていた通信が
届き始めたのである。

『聞こえますか・・・ちら、ポイントB』

「聞こえますよ! 何がありました!?」

ようやく通じた通信ではあったが雑音がひどく、エリーゼは顔をしかめつつも
意気込んで応じる。

『ガジェットの数が5機まで増えたことを報告しようとしたのですが、
 途中で通信が切れてしまいました。
 あと、自分がいたビルが砲撃を受けまして、少し場所を移動しました』

「砲撃ですか!? 魔力光の色は!?」

『魔力光
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