第8話:新メンバーを選抜せよ−2
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ゲナーに指摘して、
アイツらの指導がなってないことを叱ってやればいい。
俺らがコイツらに言っていいのは一般論に基づく訓示程度までだよ。
それがヒエラルキーってもんだ]
ゲオルグが諭すような口調で言うと、チンクはもう一度横目でちらっと
ゲオルグの顔を見て小さく頷いた。
[判った。 以後気をつける]
[ありがとな]
チンクの言葉を聞いたゲオルグは口元に小さく笑みを浮かべてそう言うと、
隊員たちに向けた言葉を続ける。
「模擬戦は分隊長候補者の率いるお前たちと俺やチンクが指揮する
ガジェット部隊の対戦形式で行う。
フォックス分隊はシュミット3尉に、ファルコン分隊はランスター執務官に
率いてもらう。 説明は以上だが質問はあるか?」
ゲオルグが話し終えるとファルコン分隊の曹長の手が挙がる。
「それぞれの対戦相手はどうなりますか?」
「それは内緒だ。 出くわしてからのお楽しみだな」
ゲオルグが笑みを浮かべて答えると、隊員たちの間に小さな笑いが起こった。
「他になければ始めたいがいいか?」
ゲオルグがそう尋ねて隊員たちの顔を眺めると、彼らは納得したような表情で
小さく頷いていた。
それを見たゲオルグは、エリーゼとティアナの方を振り返る。
「じゃあ始めるか。 2人はこいつらと中に入ってくれ。
30分くらいしたら連絡を入れるから、それまでに準備をしておくように」
「はい」
エリーゼとティアナは声をそろえて短く返事ををすると、
それぞれの分隊を引き連れて訓練スペースの中へと入っていった。
後に残されたゲオルグは彼らの背中を見送ると、同じくその場に残った
チンクに声をかけた。
「さてと、チンクはどっちとやりたい?」
「私はどちらでもかまわないが、お前の姉とやるほうがいいんじゃないのか?」
「なんでそう思うんだ?」
「いや、だって、お前がやりづらいだろう。実の姉というのは・・・」
「確かにな。 ただ、やりづらいのはどっちも一緒だよ。
6課にいた頃に一番模擬戦や訓練を一緒にやったのはティアナだからな」
「なるほどな。 では、私がティアナと対戦するか?」
チンクに訊かれてゲオルグはしばし目を閉じて考え込んだ。
しばらくして目を開いたゲオルグはチンクに向かって頷いた。
「そうしよう。 ティアナの実力や戦いかたはそれなりに判ってるつもりだしな。
それに、姉ちゃんが指揮官としてどの程度の実力を持ってるのかも知りたい」
「・・・大丈夫か?」
「まあ、大丈夫でしょ」
ゲオルグの顔を心配げな表情で窺い見ながら尋ねるチンクに、
ゲオルグは笑顔で答えた。
だが、チンクの表情は晴れない。
「くれぐ
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